研究課題/領域番号 |
21K12004
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
大島 登志一 立命館大学, 映像学部, 教授 (40434708)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 教育 / 学習 / ミクストリアリティ / 超音波ガイド下穿刺 / 医療 / 複合現実感 / 学習支援 / インタラクティブ教材 / プロジェクション / 電気回路シミュレータ / 日本の伝統色と文化 / 炎色反応 / ブンゼンバーナーシミュレーター / STEAM / 身体性 / 多感覚性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ICTの教育への適用とSTEAM型教育のための新しいプラットフォームを提案することを目的として、身体的・多感覚的な体験による学びの効果を重視し、広義のミクストリアリティ(複合現実感)技術の特長を活かした教育・学習システムの開発と教育現場における実装に取り組む。 すでにICTは、教育現場での活用も進んでいるが、本研究が着目するのは、学習者がコンピュータを直接的に使う形ではなく、例えば理科の実験器具をユーザインタフェースとするような、従来の学習の仕組みを増強する形で、様々な対象について実験などの体験から学ぶことのできるミクストリアリティ型学習システムの研究を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、ICTの教育への適用とSTEAM型教育のための新しいプラットフォームを提案することを目的として、身体的な体験による学びの効果を重視し、広義の複合現実感(Mixed Reality; MR)技術の特長を活かした教育・学習システムの開発と教育現場における実装に取り組む計画とした。2年目では特にコンテンツレベルでの研究に重点を置くとしつつ、3件の新規システムの試作をおこなった:(1)視覚と力触覚を併用した地理学思考を醸成するインタラクティブ教材 (2)複合現実感によるAEDトレーニングシステム (3)超音波診断像によるナビゲーション下での穿刺手技を複合現実感により補助するシステム。 いずれも国内外の学会で成果発表をおこなった。(1)視覚と力触覚の併用による地理学学習のインタラクティブ教材「HaptoMap」については、国内のシンポジウムでのデモ発表を経て、国際会議Laval Virtual 2023 ReVolution #Research部門にて採択された(発表は2023年度予定)。(2)MR型AEDトレーニングシステムと(3)MR型超音波ガイド下穿刺支援システムについて、第50回日本集中治療医学会学術集会の医工連携展示にて対面型でのデモ発表をおこなった。特に(3)の件は、超音波ナビゲーション下での穿刺手技を複合現実感によって補助することにより、体感的な訓練効果の向上と、臨床時での補助により医療過誤を防止することを目指すものであり、関西医科大学麻酔科医師の協力を得て研究を進め、特許の共同出願もおこなった。知財の担保ができたことにより、今後外部公表に注力していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本テーマに関わって、主に3件のデモシステムの研究を進めてきた。いずれも国内外の学会で成果発表をおこなった。視覚と力触覚の併用による地理学学習のインタラクティブ教材「HaptoMap」については、国内のシンポジウムでのデモ発表を経て、国際会議Laval Virtual 2023 ReVolution #Research部門にて採択された。MR型AEDトレーニングシステムとMR型超音波ガイド下穿刺支援システムについて、第50回日本集中治療医学会学術集会の医工連携展示にて対面型でのデモ発表をおこなった。これらの実績に基づいて、概ね順調な進捗状況であると報告する。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画では、3年目では展開レベルとして、近隣小学校などとの連携により、実地での運用実験と検証・改善を重ねて、実践的な新しいSTEAM教育を目指す枠組みを提案していく。新型コロナウィルス感染拡大の状況により、これまで実際の教育現場で運用の実験を行うことが難しい点もあったが、状況が大きく緩和に向かっていることから、可能な範囲で教育現場での評価実験も行うこととする。
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