研究課題/領域番号 |
21K12170
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
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研究機関 | 独立行政法人大学入試センター |
研究代表者 |
宮澤 芳光 独立行政法人大学入試センター, 研究開発部, 准教授 (70726166)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 適応型テスト / eテスティング / CBT / 項目反応理論 / Computer Based Testing / 整数計画問題 / 数理計画法 / Adaptive Testing / Computer adaptive test / Computer based testing |
研究開始時の研究の概要 |
近年,入学試験や入社試験といったテストの信頼性を向上する手法として適応型テスト(Computerized adaptive testing)の実用化が強く期待されている。しかし,従来の適応型テストでは,試験問題の暴露数の減少とテストの測定精度の向上にはトレードオフの関係があリ,この二つのバランスを調整することが困難である。また,受検者に出題される項目数や測定精度について受検者間で大きな差が生じるために公平・公正な試験の実現が難しい。さらに,試験問題の暴露数が一元管理できない環境では実現できない。本研究では,これらの問題を解決するために新しい適応型テストのアルゴリズムを提案する。
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研究成果の概要 |
本研究では、露出数の減少と測定精度の増加のトレードオフを制御するため、新しい適応型テストの枠組みを開発した。具体的には、最新の等質テスト構成技術を用いた等質適応型テストを提案した。本手法では、事前にアイテムバンクを分割して情報量が等質な項目集合を複数構成し、テストの前半に項目集合から項目選択し、テストの後半にアイテムバンク全ての項目から項目選択する。本手法の利点として以下の点を確認した。(1)測定誤差を従来の適応型テストと同程度にすることができた(2)項目をできる限り一様に出題でき、項目の暴露数を減少させることができた(3)アイテムバンクの特性やテストの終了条件に関わらず上記の特性を持つ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
適応型テストは、受検者の解答から逐次的に能力値を推定し、その能力値に応じて能力推定に最適な項目を出題するテスト形式である。従来の試験と比較し、受検者の能力値を少ない項目で高精度に推定できる。しかし、従来の適応型テストでは、一部の項目群が頻繁に出題される傾向があり、それらの項目群について受検対策されるためにテストの信頼性が低下することが指摘されている。一方で、特定の項目群の頻繁な露出を抑えた場合、測定精度が低下してしまう。つまり、露出数の減少と測定精度の増加にはトレードオフの問題がある。本研究では、露出数と測定精度のトレードオフを制御するため、新しい適応型テストの枠組みを提案している。
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