研究課題/領域番号 |
21K12186
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62030:学習支援システム関連
|
研究機関 | 東京工業高等専門学校 (2022) 小山工業高等専門学校 (2021) |
研究代表者 |
石原 学 東京工業高等専門学校, 電気工学科, 特任教授 (20211047)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 力覚 / サイバーセキュリティ / 表面粗さ / 機械学習 / 人工知能 / 深層学習 / ネットワーク工学 / 標的型攻撃メール |
研究開始時の研究の概要 |
最近増加している標的型攻撃メール等のインシデント行為について、脅威評価と自動分析を行いその結果を用いて、サイバーセキュリティの学習を支援するシステムを開発する。情報セキュリティ教育は、情報倫理教育との関係から紙ベースや、ディジタルデータを利用した教材が多い。本システムは従来の可視化技術の次にある仮想現実を導入することで、サイバーセキュリティの理解を深める教育システムの構築を目指す。①パケット量の振る舞いをパターン分析しパケット量に応じた力覚量として、②ヘッダ等に埋め込まれた悪意情報をパターン認識等を使い情報から危険性を抽出し、③そのデータ群からディープラーニングを用いて判定する。
|
研究実績の概要 |
ネットワークを利用した遠隔授業やテレワークの稼働により、ネットワーク初心者の利用が急増している。これらにより、セキュリティ教育や熟練の程度からネットワークインシデントの発生が懸念される。そこで、サイバーセキュリティの学習を支援するシステムを開発することを目的とする。情報セキュリティ教育は一般的に、紙ベースや標的攻撃演習方式を通して理解させる教材が多い。本研究は仮想現実を利用したサイバーセキュリティの理解を深める教育システムの構築を目指している。また、力覚という人間の特徴量を判別して、セキュリティの判定に応用することを考えている。昨年度の研究では、物体の表面形状を変化させることで、人が物体表面をなぞる行為について、力覚装置を利用して実験を行った。ここでの表面形状とは、表面粗さである凹凸を力覚装置を通して感じることができるかや、感じることのできる範囲を検討している。まず、力覚装置を利用し、表面形状のモデルを構成した。再現されたものを力覚を使って人間が識別する。この識別実験を行い整理した。モデルとして①三角形②円③三角と円形の複合の形状、として板に敷き詰める形状で作成した。実験結果から各形状の間隔が短い場合に認識が悪いことを実験から得た。また、ディスプレイ表示する状態を板として視覚表示すると、表面粗さの相違の認識率が向上することが分かった。このとき、板の形状の情報を視覚表示に含めていない。ダミー表示であっても、なぞる対象物があることが力覚を応用したシステムではキーポイントになるものと考える。この特性は、1)バックグラウンドで検査されているアンチウイルスソフトを可視化し、実際にウイルス等に感染した場合に手で触ることのできる装置の開発に利用できる。2)モデルによって構成された凹凸の加工は正規化できるので、個人差による変化の差異を判定できれば、個人差識別のセキュリティへと応用できる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属先の変更により、実験環境の再構築等が必要となり、実験等について遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
初年度において、1)サイバーセキュリティ訓練システムの構築 2)機械学習によるスパムメールの判定法とその推定精度 について実施した。2年目に、力覚を使ったシステムでの、表面粗さの認識システムについて動作確認シミュレーション についての試作および実験を行った。本年度は、1)触覚刺激として与えられる周波数の変化による被験者の感じ方の違いについて実験を進める。2)個人での感覚量の違いの識別判定を試みる。3)シミュレーションと力覚判定を使った実験及びデータ整理を行い、サイバーセキュリティに対応できるシステムへの検討をしたい。
|