研究課題/領域番号 |
21K12229
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
山本 浩万 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 上級主任研究員 (90344267)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 気象衛星ひまわり / 陸域観測 / 大気補正 / エアロゾル / 地上観測 / SKYNET / 地表面反射率 / BRDF / 大気補正処理 / 地上観測データ |
研究開始時の研究の概要 |
日本の気象衛星ひまわりは、1号が打ち上げられた1977年以降、天気のモニタリングや天 気予報などで用いられ、一般社会に大きく貢献してきた。しかし、2014年10月7日に打ち上げられたひまわり8号に搭載されているセンサは格段に性能が向上されており、気象のみならず陸域や海洋における物理量の推定も可能となった。実際に陸域・海域における物理量を推定するためには、大気による影響を除去し地表面反射率を算出する必要がある。そこで、本研究は最新のひまわりから取得されたデータの陸域・海洋における大気補正アルゴリズムの開発を行い、地上観測データを用いて高精度化することを目的とする。
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研究実績の概要 |
静止気象衛星ひまわり8/9号に搭載されているマルチスペクトルセンサーAHIセンサは10分の高時間分解能で地球の半球を観測することができるため、雲コンタミの影響を回避することが期待できる。一方、陸域・海域に関する高次プロダクトにおいて、大気補正アルゴリズムは重要である。また、JAXA EORCではエアロゾルプロダクトの配布を始め、大気補正アルゴリズムの高精度化も期待できるようになった。本研究では、地上観測値および他衛星センサのプロダクトを用いたひまわり 8 号 AHI エアロゾルプロダクトの精度評価を示し、さらに大気補正アルゴリズムに入力した際の影響評価などを行った。 3か所の地上検証サイトにおいて、晴天下のSKYNETデータおよびTerra/Aqua MODIS MOD08_D3/MYD08_D3プロダクトとひまわり8/9号 AHI L2ARP, L3APRを比較した。その結果、SKYNETデータとの比較ではL3ARP Dailyのエアロゾル光学的厚さ@500nm(AOT@500nm)およびオングストローム指数(AE)が最も相関が良かった。 MOD08_D3/MYD08_D3との比較では、L3ARP Daily AOT@500nmはとはよく一致するが、AEはほとんど相関がなかった。また、地上観測で捉えられている黄砂がL2ARP, L3APRで確認できない場合もあることが明らかとなった。 また、ひまわり8/9号AHI L3ARP Dailyプロダクトをパラメータとすることを想定した陸域向け大気補正アルゴリズムのパフォーマンスを評価した結果、高いAOT@500nmおよび低いAEにおいて大気補正済反射率推定に大きな影響を及ぼす可能性があり、大気補正アルゴリズムではAOTおよびエアロゾルタイプを考慮する必要があることが確認できた。以上の結果を踏まえ大気補正アルゴリズムの改修を行った。
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