研究課題/領域番号 |
21K12413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
伊藤 雅俊 日本大学, 国際関係学部, 助教 (20791073)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 日系インドネシア人 / エスニシティ / 残留日本兵 / 歴史認識 / インドネシア独立戦争 / 日系人意識 / 日系インドネシア人一世 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は残留日本兵をルーツとする日系インドネシア人とはどのような人々であるのかをエスニシティという概念を用い、日系一世から日系三世までの世代別変遷に焦点をあてて解明するものである。 日系人として抱く共通の歴史認識、日系一世の時代から今日に至る日系人同士の交友関係、家庭内における日本文化継承、日系人組織である福祉友の会メダン支部とのかかわり方など、多角的側面から日系インドネシア人のエスニシティの形成過程と表出の仕方とあり方について考察し、これまで明らかにされてこなかった彼らの姿を描き出すことを目的とする。
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研究成果の概要 |
残留日本兵を先祖とする日系インドネシア人とはどのような人々であるかを明らかにするために、多角的な側面から日系インドネシア人のエスニシティ(日系人意識やエスニック・アイデンティティとも言い表せるもの)の解明を試みた。 主要なフィールドを北スマトラ州メダンとして民族誌的研究を行い、今日でも日系人が自らを日系人であると同定する理由や日系人として大切にしている考えや記憶を明かにした。また、彼ら彼女らがいかにして日系人意識を持つにいたったのか、さらにはその日系人意識がどのように強化されてきたのかを探ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
インドネシアで日系インドネシア人がもっとも多く集住する地域である北スマトラ州メダンにおける日系人、中でもとくに日系二世のエスニシティを彼ら彼女らの語りを基に明示できたことが学術的意義であると言えよう。 社会的意義としては、北スマトラ州のメダン州立大学と北スマトラ大学において特別講義を行い、両大学がそれぞれ主催した国際セミナーで研究発表を計2回実施したことなどが挙げられる。講義および研究発表の内容はエスニシティ関連のものであったが、彼ら彼女らの存在を認知しているインドネシア人一般(非日系インドネシア人)はそこまで多くはないため、まずはその存在を知ってもらえたことに意義があると考える。
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