研究課題/領域番号 |
21K12625
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河井 利之 京都大学, 医学研究科, 助教 (80806828)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Bone formation / Angiogenesis / polycaprolactone / 多孔体 / 骨新生 / 血管新生 / 骨欠損 / 三次元印刷 / 人工血管 |
研究開始時の研究の概要 |
頭蓋顔面骨・四肢骨の骨欠損に対し、近年採骨を行わず組織工学的手法により、細胞・Scaffold・成長因子などを組み合わせて硬組織再生を行う方法が有望視されている。人工物内部で組織再生が起こるには、インプラント深部までホスト細胞が進入して生存する必要があるが、細胞は栄養の供給源から数百マイクロメートル以上離れてしまうと生存することができない。そのため組織工学的手法においてはインプラント全体を栄養する微小血行路の再生が必要となる。そこで、申請者は近年著しい進歩を遂げている微細造形の技術を利用して三次元血管ネットワークをもつ培養骨をin vitroで作成する。
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研究成果の概要 |
ビーグル犬の大腿骨に3cmの骨欠損を作成し、ポリカプロラクトンで作成した多孔体を挿入し、ポリエーテルエーテルケトンプレートで大腿骨を固定した。多孔体を挿入した多孔体群、欠損部をそのままにしたempty群、多孔体にBone Morphogenetic Protein 2を添付したBMP2群の3群を比較した。8週の段階で多孔体群はempty群よりも多くの血管量を有していた。BMP2群では多孔体群よりもさらに 多くの血管量となっていた。 8週後の骨形成量は、empty群よりも多孔体群、BMP2群で多い傾向があったが、有意な差ではなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
critical-sizeの巨大骨欠損部に吸収性の多孔体をscaffoldとして留置することで血管新生を促進することが示された。そこにさらにBone Morphogenetic Protein 2を添付することで血流がさらに増加するというデータが得られ、現在臨床で問題となっている巨大な骨欠損の再建の際の深部の血流・栄養不足の問題に対処する際の有効な手立てへと繋がる可能性がある。今回は骨形成量が充分得られなかったが、周囲からの血流を誘導するための人工血管構造を作成し、動脈と吻合することで深部への更なる血流改善、骨形成誘導が得られる可能性がある。
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