研究課題/領域番号 |
21K12633
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
島野 健仁郎 東京都市大学, 理工学部, 教授 (90287475)
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研究分担者 |
小林 千尋 東京都市大学, 理工学部, 講師 (00570699)
氏家 弘 東京都市大学, 理工学部, 教授 (00138869)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 血栓形成 / 低ずり速度 / 血小板 / 内皮細胞 / アデノシン二リン酸 / トロンビン / 血小板粘着 / 脳動脈瘤 |
研究開始時の研究の概要 |
損傷がなくても血流停滞時に血栓が形成される現象は医学的に重要であり、これを正確に予測することができれば血栓症の診断や脳動脈瘤コイル塞栓術の予後評価などメリットが大きい。そのために本研究では血栓形成速度に大きく影響する血小板に着目し、無損傷の内皮細胞に血小板が粘着する量をブタ全血を用いた潅流実験により定量的に求める。血小板を活性化するアゴニストの濃度と潅流時のずり速度を種々変化させて計測を行うことで、粘着血小板量について包括的なデータを取得し、血栓形成を表現する新たな数理モデルを構築することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、低ずり速度下で無損傷の内皮細胞に血小板が粘着する現象を定量的に捉えるためにブタ全血を用いたin vitro 実験を研究期間全般を通じて行った。これは内皮細胞を底面に播種した微小な流路でブタ全血の潅流を30分間行い、潅流後に粘着した血小板を走査型電子顕微鏡で撮影してカウントする実験である。特にアゴニスト濃度とずり速度の影響に重点置いて検討を行った。アゴニストにアデノシン二リン酸(ADP)を用いた場合、ADP濃度増加に伴い粘着血小板数は増加し、ずり速度増加に伴い粘着血小板数は減少する、という明確な傾向が観察された。ただし、ADP濃度1.2μMを上限に粘着血小板数は増加しなくなった。また、血小板が粘着可能な限界のずり速度値が37 1/s 付近に存在することが明らかになった。これらの成果より、粘着血小板数をADP濃度とずり速度の関数として表わすモデル式を構築することが可能となった。一方、アゴニストとしてトロンビンを用いた場合は、粘着血小板数が非常に少なく、上述のような明確な傾向も観察されなかった。2023年度はトロンビンのこの特性を再確認するために0.1 unit/mL, 1 unit/mL, 5 unit/mLとトロンビン濃度を種々変更して実験を行ったが、トロンビン濃度の違いにより有意差のあるデータは得られなかった。さらに、ずり速度の変化に対しても有意差が見られないという結果になった。これはトロンボモジュリンによりトロンビンの作用が抑制されたためであると考えられ、血小板が内皮細胞に粘着する現象に対してトロンビンはほとんど寄与しないことが示唆された。
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