研究課題/領域番号 |
21K12666
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
関根 一光 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 准教授 (50447182)
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研究分担者 |
浜田 賢一 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学域), 教授 (00301317)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | スキャフォールド / チタン / 血液接触表面 / 生体適合性 / 組織癒合性 / 人工臓器 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題では ①「細胞賦活効果」と「抗菌性」を備えた“化学的”手法によるチタン材への表面修飾法の確立を目指し,両特性を備えた修飾薬剤の検討とチタンへの修飾手法を確立し, その効果を,②in vitro試験として動物細胞株による細胞増殖性や組織化評価による細胞賦活効果試験と,臨床的に心内膜炎主因として報告のある菌類での抗菌性試験によって評価する。 さらには,③ラットなど実験動物によるin vivoでの効果の実証と,臨床応用への可能性の探索 以上を目的として研究を進め,将来的な幅広い臨床ニーズに応えられる基盤材料の作成を目指す。
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研究成果の概要 |
生体内埋植に幅広く使用されるチタンについて,細胞足場となりながら抗菌性を目的としたキトサン‐ウレタン様表面修飾による表面作成手法の検討と表面分析,細胞足場修飾に関する基礎的検討をおこなった 純チタン試料を水酸化処理後に,3種類の異なる濃度のコラーゲン‐キトサン溶液を塗布後にイソシアネート処理することでキトサン‐ウレタン表面を作成した。 各試料片の化学的,生化学的,光学的評価をおこなったところ,対照チタン群と比べて良好なぬれ性と確かな表面修飾,さらには対照チタン群の4倍程度,従来法とは同程度の細胞接着性を確認できた。今後はキトサン濃度とウレタン様生成膜の特性についての詳細な検討が必要である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題の目的は,近年で広く普及した補助人工心臓の術後における血液接触表面における血栓形成や感染症に対する要素技術である。侵襲度の高い循環器系手術において,術後の血液塞栓症や感染症に対する対策は主に薬剤投与や術後ケアになるが,根元にあるのは人工材料上への血栓形成や細菌付着能にある。本課題はそのような術後リスクに対し,循環器系デバイスで広く使用されるチタンの表面修飾法を提案することで,血栓形成を低減するための自己血管内皮の誘導,またデバイス上への細菌付着の低減を主眼にしており,今後もさらに普及が想定される人工心臓等の循環器系チタンデバイスへ広く使用される事に意義があると考えている。
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