研究課題/領域番号 |
21K12696
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
宇都 甲一郎 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 高分子・バイオ材料研究センター, 主任研究員 (30597034)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 流動性 / 粘性 / マクロファージ / 炎症応答 / メカノバイオロジー / 細胞足場 / 流動性マトリクス / マテリオバイロジー / 粘弾性 / 炎症 / バイオマテリアル / マテリオバイオロジー / 流動性バイオマテリアル / 免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「流動性バイオマテリアル」 がマクロファージの免疫寛容を誘導することに着目し、 材料-細胞間で起こる生物学的反応および炎症抑制機構を解明することを目標とする。 高分子合成技術を駆使し、 物理化学的特性を設計した流動性バイオマテリアルの材料物性-細胞機能の連関性を理解することで、 免疫寛容を誘導する新奇なバイオマテリアルの合理的設計指針の構築につなげる。
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研究成果の概要 |
本研究では、マトリクスにより誘起されるマクロファージの特異な炎症抑制に細胞足場の流動的性質が影響することを実証し、高分子の粘性に基づく散逸的特性が炎症抑制に有効な物性因子となり得ることを見出すことができた。そこには、流動性マトリクスを介した新しいメカノトランスダクション機構が関与することが示唆され、マクロファージの機能や運命を任意に操作できる新奇なバイオマテリアルとなりうる可能性および免疫反応を制御する新規バイオマテリアルの開発に重要な基礎的知見を得ることが出来た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「培養環境で粘性液体として振る舞う流動性マトリクス」は、血液や骨髄由来マクロファージの起源ニッチを模した環境として捉えることもでき、特異な細胞培養場を提供する可能性がある。さらに、流動性という材料物性を介したマクロファージのメカノトランスダクション機構に関する知見は皆無であったため、本研究で得られた成果は、免疫反応を制御する新しいバイオマテリアルの開発に有用な知見を与える。さらに、材料の流動性をキーワードとし、バイオマテリアル開発の新機軸、メカノバイオロジーの新たな方向性、新規カスケードでの免疫応答や機能誘導など多彩な可能性を実証することが出来たため、社会的意義は高い。
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