研究課題/領域番号 |
21K12762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90140:医療技術評価学関連
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研究機関 | 北陸大学 |
研究代表者 |
周尾 卓也 北陸大学, 医療保健学部, 准教授 (90399006)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 糖尿病黄斑浮腫 / 閾値下レーザー治療 / 網膜色素上皮 / 治療モニタリングマーカー / 質量分析 |
研究開始時の研究の概要 |
黄斑浮腫は,視力の中心である黄斑部を傷害するむくみで,糖尿病患者を重度の視覚障害に至らしめる原因となっています.黄斑浮腫の治療として,閾値下レーザーを用いる新しい施術は,従来法の欠点を克服できると考えられていますが,治療の評価基準が曖昧な状況でした. 本研究では,治療の指標を,閾値下レーザーが直接的に標的とする細胞組織層の細胞外液性因子から同定し,特に,臨床検査室で実施される医用質量分析に,適用可能なモニタリングマーカーを探索します.
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研究実績の概要 |
本研究では,糖尿病黄斑浮腫の治療有効性をモニタリングできる分子マーカーとして,閾値下レーザーの標的分子と同調する細胞外液性因子を選別し,医用質量分析の多重反応モニタリング法に適用可能な候補を提案する.高分解能精密質量分析装置を利用して,ヒト網膜色素上皮のセクレトームをメタボロミクス法とプロテオミクス法によって探究している.ヒトiPS分化細胞を,透過膜に集密的に播種し,無血清培地中で40日間以上培養することで,敷石状で黒褐色の網膜色素上皮シートを調製した.臨床での高血糖値を想定したグルコース濃度の培地中で30日間以上培養することで,糖尿病モデル網膜色素上皮を調製した.閾値下レーザーの照射から12時間後まで,網膜色素上皮の培養上清液を,1時間毎に採取した.比較の対象を意図して,ブタ網膜色素上皮の培養を新たに開始した.培養上清中の代謝物を包括的に解析するために,高速液体クロマトグラフィーと連結した高分解能精密質量分析(四重極飛行時間型)装置でメタボロミクス法を実行した.細胞に共通する一次代謝を標的として,質量分析に供する培養上清の前処理条件(除タンパクや希釈倍率)と液体クロマトグラフィー条件を決定した.高分解能精密質量分析装置で検出した化合物に対して,多重反応モニタリングMRMのためのメソッド(プレカーサーイオンとそのプロダクトイオンの質量電荷比)を作成し,このメソッドを高感度高速質量分析(三連四重極型)装置に適用して,測定作業の効率化を図った.メタボロミクス法で得られた多変量データを,ウェブベースのMetaboAnalyst 5.0ソフトウェアを活用して,PCA主成分分析およびPLS部分的最小二乗回帰によって内容を分類した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
細胞培養に必須の器材の調達が(昨今の社会状況から)予想外にも手配できずに,本研究の測定対象となる細胞試料の調製が大幅に遅滞している.代替として,ブタ眼由来の初代培養に着手している.他方,質量分析については,高分解能・四重極飛行時間型装置だけでなく,高速・三連四重極型装置を新たに活用している.
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今後の研究の推進方策 |
メタボロミク法による一次代謝物の解析は決まった手順で繰り返し行える定常作業になっているため,新たに,脂質メディエーターの測定条件の確立を目指す.また,プロテオミクス法での解析する方法を具体化するために,ウェブベースのSkylineソフトウェアを活用して,測定対象となるペプチドの検索を進める.
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