研究課題/領域番号 |
21K13562
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 東京医療学院大学 |
研究代表者 |
内尾 優 東京医療学院大学, 保健医療学部, 助教 (10893844)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 頭部変形 / 運動発達 / 医療的ケア児 / 早産児 / 枕 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,在宅での「医療的ケア児」を対象とした,頭部変形に関する調査を行う.医療的ケア児は人工呼吸器や経管栄養などの医療的ケアを常に必要とするため臥床時間が長く,これにより左右非対称な頭部変形を生じやすい.在宅での生活の中で不均衡な頭部変形は皮膚障害や運動発達遅延に影響するため,頭部変形について調査することは重要である.我々は2020年に「早産児に頭部変形予防を目的とした枕の使用が頭部変形,神経発達へ与える影響」に関する成果の調査対象を拡大し,「医療的ケア児」に頭部変形と運動発達の調査を行う.調査した結果をもとに,頭部変形が生じやすい児,年齢の児に対して頭部変形を予防した枕の介入研究を行う.
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研究成果の概要 |
在宅での医療的ケア児を対象に頭部変形の発症と運動発達との関連を明らかにすることを目的に調査を行った.結果,医療的ケア児の左右非対称な頭部変形は軽症~中等度が多かったが,発症頻度は高かった.また運動発達との関連において,頭部変形が強い群は小さい群に比べ腹臥位,座位,立位の発達が遅延した.このことから,頭部変形が重症な医療ケア児は,腹臥位や抗重力姿勢の発達が遅延していることが多く,背臥位での姿勢にて非対称な外力を頭部に受けやすいことが考えられた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
周産期医療の進歩により,医療的ケア児は増加傾向にあり,これらの多くの児が在宅で過ごすようになっている.医療的ケア児は生命維持,呼吸循環,栄養などの問題に着目がなされるが,近年,頭部変形が発達,視覚や歯のかみ合わせなどへ影響することが指摘されている.本研究の成果は,こうした在宅の現場において,医療従事者や児の保護者にとって,どのような医療的ケア児に頭部変形を生じやすいのか,頭部変形は予防できる可能性があるのかを示した.
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