研究課題/領域番号 |
21K13737
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分10030:臨床心理学関連
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研究機関 | 関西学院大学 (2023) 同志社大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
岸田 広平 関西学院大学, 文学部, 研究員 (10876189)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 子ども / 怒り / 反抗挑発症 / 認知行動療法 / 不安 / うつ / 内在化問題 / 外在化問題 / 評価者・治療者トレーニング |
研究開始時の研究の概要 |
子どもの怒りは、臨床現場で頻発する重要な問題であり、外在化症状 (e.g., 攻撃行動) と内在化症状 (e.g., 不安やうつ) の両方と密接に関連する。しかし、子どもの怒りの臨床的特徴である主訴の変動に対応できる心理社会的介入や臨床査定は確立されておらず、その査定や治療を実施できる専門的知識を持つ臨床家は非常に少ない。本研究の目的は、子どもの怒りに対する認知行動療法の臨床試験のための基盤研究として、査定パッケージと認知行動療法プログラムを開発・整備し、評価者と治療者を育成するトレーニングシステムを構築することである。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、子どもの怒りに対する認知行動療法の臨床試験のための基盤研究として、査定パッケージと認知行動療法プログラムを開発・整備することであった。本研究では、子どもの怒りに関連する外在化症状を測定する既存の尺度を翻訳し、子どもの怒りと精神症状に対する潜在的プロファイルを探索的に検討した。その上で、子どもの怒りや反抗挑発症に対する認知行動療法プログラムを開発し、プログラムの実施可能性と有効性の検証を実施した。以上のことから、本研究が当初目的としていた子どもの怒りに対する査定パッケージと認知行動療法プログラムが整備された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的独自性は、攻撃行動や反抗挑発症症などの外在化症状だけではなく、不安症状や抑うつ症状といった内在化症状までを治療標的とした診断横断的な認知行動療法プログラムの開発にある。子どもの怒りは臨床現場で頻発する問題であるものの、外在化症状と内在化症状の両方に関連があるため、心理的支援や臨床的判断が非常に難しい問題の1つであった。本研究では、外在化症状と内在化症状の両方に有効な診断横断的な介入技法を含む認知行動療法プログラムを開発した。これにより、これまでの子どもの怒りに関連する臨床的課題の解決可能性を示した点において社会的意義がある。
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