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双直交多項式解をもつ離散可積分系系列の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K13837
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分12040:応用数学および統計数学関連
研究機関福知山公立大学

研究代表者

前田 一貴  福知山公立大学, 情報学部, 講師 (80732982)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード双直交多項式 / Laurent双直交多項式 / 離散相対論戸田格子 / ニュートン法 / 割線法 / 離散2次元戸田格子 / 五重対角行列 / 代数方程式 / 離散力学系 / 離散可積分系 / 離散戸田格子
研究開始時の研究の概要

双直交多項式解をもつ新しい離散可積分系系列の構成と,その性質の基礎的な研究,および数値計算への応用を図る.具体的には,対称帯行列の相似変換を与える離散可積分系の構成と解の漸近解析,代数方程式に対するニュートン法に類似した離散可積分系の構成とその性質の解明を目標とする.これらの研究が進展した結果として,行列の固有値・特異値計算アルゴリズム,代数方程式の求解アルゴリズム,離散力学系の理論などへの応用が期待される.

研究実績の概要

離散戸田格子は行列固有値計算アルゴリズムであるqd法と等価であることが知られている.直交多項式との関係を用いると,一般化された直交多項式からまた別のアルゴリズムが出てくるということになる.本研究では直交多項式とLaurent双直交多項式が,工夫すると同一の行列式構造を持つと見ることができるという事実を利用して,三重対角行列の固有値問題と二重対角行列束の一般化固有値問題の間に,固有値を保存した非自明な変換があることを見出した.変換はqd法のアルゴリズムを計算して,各ステップから変数を取り出してくるという操作によって実現される.同様の方法は帯行列の固有値問題と一般化固有値問題に対しても拡張可能である.以上の結果について投稿していた論文の査読結果が返ってきており,対応中である.
3次方程式に対するニュートン法の課題については,変数の導入の仕方を工夫することで綺麗な連立系に書き直すことができた.収束先の制御については3つある根のうち端にある2根にしか行かないという問題があり,新しく導入した変数の初期値を変更することで残りの1根に収束させられることは確認しているが,その場合は解がわからなくなってしまい,自由に制御できる状況には至っていない.この他,周辺の話題を調査することで,割線法についてもほぼ同様の議論ができる可能性や,カオス系の文脈では一般化ブール変換というものとも何らかの関連性がありそうということを見出している.これらの方向性についてももう少し検討したうえで,結果をまとめたいと考えている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

ニュートン法の課題については論文の形にまとめてみたものの,内容をもう少し深めなければ雑誌掲載は難しそうであるという感触を得ているため,「研究実績の概要」に記した方向性の検討が必要になる.他方で,今度は前年度の五重対角行列についての研究が止まってしまっており,反省点となっている.

今後の研究の推進方策

研究期間を1年延長したため,確実に成果をまとめる.

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 離散可積分系を用いた一般化固有値問題から固有値問題への変換について2023

    • 著者名/発表者名
      前田一貴
    • 学会等名
      神戸可積分系セミナー
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 正規双直交多項式と離散2次元戸田格子2022

    • 著者名/発表者名
      前田一貴
    • 学会等名
      日本応用数理学会2022年度年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Box-ball systems and biorthogonal polynomials2022

    • 著者名/発表者名
      Kazuki Maeda
    • 学会等名
      CRM Workshop on box-ball systems from integrable systems and probabilistic perspectives
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 代数方程式に対するニュートン法の可積分な類似物2022

    • 著者名/発表者名
      前田一貴
    • 学会等名
      日本応用数理学会第18回研究部会連合発表会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 3次方程式に対するNewton法の可積分類似2021

    • 著者名/発表者名
      前田一貴
    • 学会等名
      可積分系研究の最近の進展 ー理論,シミュレーション,応用ー
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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