研究課題
若手研究
大質量銀河は宇宙初期から既に形成していたことが近年示されているが、そのような早期の質量成長は現在に至るまでに速やかに停止される必要があり、その機構は謎である。有力な候補機構として、電波銀河が持つ超巨大ブラックホールに駆動された電波ジェットがある。しかし、宇宙初期の電波銀河の探査は著しく停滞しているため理解が進んでいない。本研究は、最新の高感度かつ広域の可視光探査「すばる望遠鏡Hyper Suprime-Camサーベイ」大規模データと広域電波探査データを用いて、初期宇宙における電波銀河の探査を開拓し、宇宙初期の大質量銀河と電波ジェットの相互作用を評価し、大質量銀河の形成史を探る。
大質量銀河は宇宙初期には既に形成されたことが示されており、更なる質量成長を停止させる機構の候補として電波銀河の放つ電波ジェットがある。しかしこれまで遠方宇宙の電波銀河探索自体が進んでおらず、大質量銀河形成と電波ジェットの関係の理解は不十分であった。本課題はすばる望遠鏡Hyper Suprime-Camサーベイデータと広域電波探査データを用いて、初期宇宙における電波銀河の探査を開拓し、宇宙初期の大質量銀河形成と電波ジェットとの関係を明らかにするものである。本課題において赤方偏移4以上の遠方電波銀河サンプルを初めて構築し、分光観測追観測を実施した。遠方電波銀河が付随する大規模構造を明らかにした。
現在の宇宙に存在する全星質量の多くを占める大質量銀河の形成と進化を解き明かすことは天文学の一大課題である。本研究では、最新のすばる望遠鏡Hyper Suprime-Camサーベイデータと電波サーベイデータを活用することで、高赤方偏移での電波銀河サンプル構築方法を確立した。本研究が先駆けとなり、本手法による遠方電波銀河探査と関連する研究が国内外で始動し、停滞していた遠方電波銀河探査を打開することができた。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 4件、 査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 5件、 招待講演 2件)
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