研究課題/領域番号 |
21K14032
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17050:地球生命科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
千徳 明日香 琉球大学, 理学部, 助教 (00722802)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 無藻性イシサンゴ / 概日リズム / ライブイメージング / バイオミネラリゼーション / 炭酸カルシウム / 骨格形成 / 多様性 / 微細構造 / 周期性 / 骨格形成様式 / 生物多様性 / 無性生殖 / 時計遺伝子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,深海性イシサンゴのバイオミネラリゼ-ションにおける有機-無機プロセスを統合した骨格構造解析法や細胞生物学的研究法を確立し,概日の生体リズム,時計・石灰化遺伝子の発現,骨格中の成長線解析を進める.時間・分子生物学的(生体飼育,バイオミネラリゼーション,遺伝子の発現解析)や古生物学 (形態,骨格微細構造,骨格形成速度の解析)を組み合させることで,ミクロ‐マクロ形態と短期‐長期時間軸を含めたイシサンゴの概日リズムから読み解く成長線形成メカニズムの解明を試み,サンゴ骨格から細胞レベルの環境応答履歴を明らかにするための基盤データを提供する.
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研究成果の概要 |
本研究では,無藻性単体イシサンゴのセンスガイ科サンゴの2属3種14個体の軟体部の挙動をモニタリングし,生体の概日リズムを明らかにするため,飼育実験を行った. 軟体部の挙動をカイ2条ピリオイドグラム解析した結果,LD・DDのいずれの個体でも,おおよそ24時間の概日リズムが見られた.骨格成長様式の分析においては,隔壁は同心円状に弧を描くように成長しているがそれらは均一ではなく,スポット的に起こっているなど,深海性サンゴの一日単位の具体的な石灰化部位が明らかとなった.今回の軟体部の挙動実験で認められた内因性の自律振動が,骨格形成の周期性に直接的に関与している可能性がある.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
古生物学・鉱物結晶学的な視点だけでなく,それらと独立的に行われてきた分子生物学,時間生物学,細胞学などの方法論を取り入れた無藻性サンゴの体系的な研究によって,細胞活動の概日リズムに相当する短時間スケールの「石灰化プロセス」とそれらの「周期構造形成様式」の解明し,サンゴ骨格のバイオミネラリゼーションと古環境指標の新たな意義を提示する.
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