研究課題/領域番号 |
21K14129
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 岐阜工業高等専門学校 (2022) 中央大学 (2021) |
研究代表者 |
長津 裕己 岐阜工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60804987)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 制御工学 / 力制御 / 知能ロボティクス / 知能機械 / 機械学習 / バイラテラル制御 / 知能機械システム / 知能ロボティックス |
研究開始時の研究の概要 |
熟練技術者が有する技能の後世への継承は重要な課題である。そこで本研究では力情報のみを伝送する2チャンネル型バイラテラル制御に基づく人間の動作情報の抽出・学習および動作再現の上達の実現に向けた研究を行う。まず、人間が2チャンネル型バイラテラル制御を介して動作を実行し力情報を抽出・収集する。その収集された力情報から、未知の対象への汎化を実現するための動作モデルを学習により獲得する。そして学習の結果得られた指令値を元にロボットが自律的に動作を実現し、未知の対象に対しては動作再現のための補償制御器を最適化し、自律的に“上達”することで高精度・高確度な動作を実現することを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、力ベース2ch.バイラテラル制御(FBC)を、人間動作抽出のための冗長自由度を有するシステムの位置/力ハイブリッド制御に拡張することに成功した。さらに、FBC特有の制御構造に着目し、力覚センサと状態観測器の双方の力覚情報を用いた力制御によるダイレクトティーチングにより、FBCに基づいた動作再現システムと同程度の再現精度を有するシステムの実現にも成功した。これらのシステムに対し、FBCに基づく動作再現制御のための補償器を適用することで、FBCによって得られる記録動作データ・再生動作データ間の高い透明性を失うことなく未知の対象への適応性が向上し、“上達”につながると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国や諸外国では少子高齢化が進行しつつあり、労働人口の減少等の課題に対して、ロボットによる人間の代替技術が求められている。さらに、熟練者の技能の継承は重要な課題である。これらの課題に対し、本研究を通じて、熟練動作を含む人間の動作を、力情報のみに基づいて伝送、記録、再生するための基盤となる理論と技術を確立することに成功したといえる。さらに、これまで二機で一対のバイラテラルロボットシステムを用いていた動作のティーチングと再生システムにおいて、力覚センサを活用することで一機のロボットシステムのみでも同程度の性能を有するシステムを実現することに成功し、低コスト化にも貢献することができたといえる。
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