研究課題/領域番号 |
21K14155
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
増田 祐一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任研究員 (20856231)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 二次元電力伝送 / 磁場結合方式 / 無線電力伝送 / 2次元通信 / 磁界結合 |
研究開始時の研究の概要 |
柔軟なシート状伝送媒体を介して安全に大電力を供給可能な長距離無線電力伝送技術の確立が本研究の目的である.電磁波をシート状媒体に局在させ電力/信号伝送する2次元通信の技術を基礎とし,従来研究よりも広範囲に渡る給電と,簡易な敷設を可能にする新構造の伝送媒体を研究開発する.従来の研究開発で用いられてきたシート状伝送媒体は卓上を被膜する程度で,2.4 GHzの周波数利用を前提としていた.本研究では新構造のシート状伝送媒体により,利用周波数を6.78 MHz,またはそれ以下まで下げることで数10 m規模の無線電力伝送を目指す.
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研究成果の概要 |
本研究では,電磁波をシート状の伝送媒体に局在させ電力/信号伝送する2次元通信の技術を基礎とし,従来研究よりも広範囲に渡る給電と,簡易な敷設を可能にする新構造の伝送媒体を研究開発した.従来研究では,長さ10 m程度の給電シート上のどこででも,実用的な給電効率と安全性を両立した無線電力伝送を実験的に確認できていたが,①受電端末が1×0.5 mと大型になること,②電界を主とした結合であるため,水の影響を受けやすく屋外利用に不向きであった.そこで給電シートの構造を見直すことで,給電性能を保ちつつ受電端末を手のひらサイズまで小型化し,かつ水の影響を受けにくい磁場を介した電力伝送に成功した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は,シート状の伝送媒体に電磁波を局在させ,安全で広範囲な無線電力伝送を実現する,既存のワイヤレス充電と比較し得意な電力伝送方式である点で学術的意義を持つ.シートの薄さを活かして机や床面などに無理なく組み込める高い敷設性を実現しつつ,シート内部にほとんどの電磁エネルギーを閉じ込めることで,給電範囲と安全性を両立させることができる.受電端末の位置決め不要な本技術は,脱炭素や労働力不足解消のために普及が望まれる電動マイクロモビリティやサービスロボットの普及を加速させる電力インフラとして期待できる点が社会的意義である.
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