研究課題/領域番号 |
21K14196
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宇佐見 喬政 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 特任研究員(常勤) (30880273)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 界面マルチフェロイク構造 / 磁気メモリ / 電界制御 / 電界磁性変調 / 反強磁性 |
研究開始時の研究の概要 |
磁気記録素子の記録密度を向上させるために磁気状態が外的な擾乱に対して堅牢であり,正味の磁化を持たない反強磁性材料の利用が検討されているが,反強磁性材料の磁気状態を自由に変調する手法は未だ確立されていない.申請者は,新規磁気記録機構の基盤技術構築を念頭に,反強磁性スピン配列の電界変調技術を確立することを目指す.具体的には,反強磁性・強磁性磁気相転移を示す磁性材料を,磁性薄膜と強誘電体基板によって構成される界面マルチフェロイク構造に組み込むことで,電界による反強磁性スピン配列変調を実証する.
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研究成果の概要 |
磁気記録素子の記録密度向上に向けて、電界による効率的な反強磁性スピン配列技術を実証するために、反強磁性・強磁性相転移材料と圧電材料を組み合わせた界面マルチフェロイク構造による制御手法を着想した。この手法では、圧電歪みを利用して反強磁性状態を強磁性状態に相転移させ、強磁性状態を介してスピン配列の変調を行うため、高効率に強磁性磁化ベクトルを電界により制御することが必要となる。代表者は種々の磁性材料を圧電体上に成長し、界面マルチフェロイク構造を作製することで、磁性層の面方位の選択と磁気異方性を適切な大きさに調整することが、電界による磁化ベクトルの高効率制御に重要であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電界により磁性を制御できる界面マルチフェロイク構造は、磁性メモリデバイスなどの低消費電力動作に資する技術と期待されているが、高効率な動作のための設計指針は未確立な部分が多い。本成果は、界面マルチフェロイク構造を利用した強磁性状態の磁化ベクトルの高効率制御を達成するために、磁性層の結晶面方位の選択ならびに磁気異方性の大きさの調整が重要な要素であることを見出しており、界面マルチフェロイク構造を利用したメモリデバイスの設計に資する成果であるといえる。
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