研究課題/領域番号 |
21K14251
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
KIM SANGYEOB 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 助教 (50797826)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 気候変動 / エルニーニョ現象 / 沿岸海域 / 水環境 / AIモデル / Randomforest / 沿岸水環境 / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
沿岸海域の水環境は、地球規模の気候変動の影響だけでなく、河川流域の土地利用および人口変化や下水道放流計画の変化などの様々な時空間スケールの影響によって変動する。そのため、既往の解析方法からは、気候変動によって沿岸海域の水環境がどのように変化していくのかを知ることは容易ではない。したがって、本研究では過去の様々なデータが活用できるAI技術を用いて、気候変動による沿岸海域における水環境変動が診断できるモデルを構築する。さらに、既往の気象・海況の予測モデルを活用し、これからの気候変動がもたらす沿岸海域の環境変化への影響を評価する。
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研究実績の概要 |
有明海や宍道湖・中海の水環境の変動は、太平洋側のエルニーニョ現象に間接的な影響を受けている。なお、エルニーニョ現象は、気候変動とも密接な関係がある。そのため、AI技術を活用したエルニーニョ予測モデルを構築する共同研究を行った(Derot et al.,2024)。この研究では、気候変動とエルニーニョ現象の関連を探る新しいアプローチを提案し、実証した。具体的には、機械学習と統計モデルを組み合わせ、シグネチャーメソッドを導入することで、ENSO(エルニーニョ・南方振動)サイクルの変動予測の精度を大幅に向上させた。この手法を用いて、ENSOサイクルの異なるフェーズが自然災害や地球温暖化の発生にどのように影響するかを明らかにし、社会経済的な影響を軽減するためのモデルを開発した。得られた結果は、シグネチャーメソッドを活用した時系列モデルが従来の手法と比較してより迅速かつ簡潔に気候変動を予測できることを示しており、他の多くの研究分野への応用が期待される。特に、このような地球規模の予測モデルと沿岸モデルを組み合わせることは、今後の気候変動による水環境問題に対処する上で重要である。
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