研究課題/領域番号 |
21K14282
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
呉 江 国立研究開発法人国立環境研究所, 資源循環領域, 特別研究員 (30896288)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 指定廃棄物 / 放射性セシウム / バイオマス減量化 / バイオリーチング / メタン発酵 / 汚染牧草 / 嫌気性処理 / 前処理 / 固形物除去性能 / 福島原発事故由来農林業系廃棄物 / 前処理方法 / 指定廃棄物の減量化 |
研究開始時の研究の概要 |
嫌気性メタン発酵技術は有機性固形物や廃水処理領域に成熟な技術である。近年、単純なバイオリーチングを用いて放射性金属の抽出に関する研究も益々多く報告されているが、それを前処理・メタン発酵技術に融合し、事故由来の農林業系廃棄物に含有する放射性セシウムの安定化の促進に関する研究がまだ行われていない。嫌気性プロセスにおいて、前処理技術の導入によって難分解廃棄物の生分解性と放射性金属富化の両方が促進させる研究を遂行するためには、研究者は生物発酵工学と化学工学等の研究に長期的な実践経験が不可欠である。研究成果の実用化によって、事故由来の指定廃棄物の安定化・減容化等技術の確立が推進できる。
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研究成果の概要 |
原発被災地における放射性セシウムで汚染された牧草の処理困難問題は深刻化になっている。嫌気性処理技術は、有機廃棄物減量とともにエネルギーが再生することが可能であるため、汚染牧草の適正処理に寄与する。牧草をはじめ多くのリグノセルロース系バイオマスの生分解性が低いデメリットがある。本研究では、前処理技術を導入された汚染牧草のメタン発酵プロセスが開発し、嫌気性処理システムにおけるバイオマスの減量化性能および放射性セシウムの溶出(リッチング)挙動を把握した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
福島第一原発放射性物質漏洩事故から2020年で10年目を迎える。現在、各自治体区域内に保管している放射性を含有する廃棄物は保管数量の上限に迫っており、放射性農林業系廃棄物の適正処分問題は深刻化している。 本研究は、事故由来の放射性物質に汚染された牧草等のバイオマスから、非焼却・非拡散での減量・安定化の処理を行う技術として、嫌気性微生物を利用したバイオリーチングのシステムを高度化することを目的としている。バイオマスの生分解性、バイオエネルギーの収率及びセシウム溶出性の促進に寄与する前処理技術の開発によって、汚染バイオマスの安定化処理方法としての実用性を評価し、当技術の社会実装化を期待する。
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