研究課題/領域番号 |
21K14406
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
西野 智雄 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (60824878)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 粘土化合物 / 2次元集積化 / ポルフィリン / 有機ー無機ハイブリッド / 両親媒性分子 / 金属錯体 / フタロシアニン / 無機ナノシート / 希土類錯体 / 自己組織化 / 層状化合物 |
研究開始時の研究の概要 |
分子性薄膜の形成において主として用いられている蒸着法では、担体上ともに分子の2次元集積体を切り出して評価することが困難であるため、担体-分子間および隣接分子間の相互作用を組み込んだ組織体としての特性に関する知見は乏しい。本研究では担体とともに単離可能な2次元集積体として、粘土化合物をテンプレートとした希土類錯体の高密度かつ高規則性での2次元集積化をおこない、集積体の次元性に基づく磁性の秩序や担体が錯体に及ぼす摂動を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、2次元構造を保持したまま担体とともに切り出すことが可能な2次元集積体を構築し、その特性を明らかにすることを目的とした。本目的を達成するために、無機層状化合物のひとつである粘土化合物とダブルデッカー錯体からなる複合体の構築を行った。分子内で親水部と疎水部が向かい合った構造のダブルデッカー錯体を設計・合成した。この両親媒性ダブルデッカー錯体は、気液界面ならびに粘土ナノシート表面でスタッキング型の会合体を形成することなく、密に2次元集積化することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポルフィリンやフタロシアニンがランタノイドイオンをサンドイッチした構造を持つダブルデッカー錯体は、次世代の記憶素子である分子メモリーのコンポーネントとしての展開が期待されている物質群である。本研究では、ダブルデッカー錯体に親水部と疎水部を導入し両親媒性分子とすることで、気液界面ならび粘土ナノシート表面に高密度で2次元集積化できることを見いだした。一般的に積層構造を形成しやすいこれらの分子群において、重なり合わすことなく密に集める手法の開発は、種々のπ平面性の分子をコンポーネントとするタイル状の組織体を簡便に作成することに展開できると期待される。
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