研究課題/領域番号 |
21K14409
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
許 健 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 若手国際研究センター, ICYSリサーチフェロー (10889918)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 蛍光体 / LED / 残光 / 発光メカニズム / 白色LED / 長残光 / 透光性セラミックス / 近赤外蛍光・残光 / 単粒子診断法 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに、残光蛍光体として商用化されているSrAl2O4:Eu2+-Dy3+は緑色例として夜間、緊急時の照明や視野誘導などに広く用いられている。一方、白色LEDの研究について、高効率及び高演色性の蛍光材料の研究・開発が盛んに行われているが、長残光透光性セラミックスを用いた「黄色長残光+白色LED」の2つの機能を兼ね備える材料開発の報告例は無い。本研究で提案する長残光機能を持った白色LEDの開発によって、通常時は「完全無機化全固体白色LED」照明設備として使用され、非常事態時では上半分の黄色長残光透光性セラミックスの長残光機能を利用し、持続的に黄色警告光を長時間発光することができる。
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研究成果の概要 |
本研究では新規Ce3+添加青色光蓄光型黄色長残光ガーネット透光性セラミックス蛍光体の設計・検討を行い、完全な無機材料で構成される優れた長残光機能を持った全固体白色LED用蛍光体を創製することを目的として、Gd3Al5-xGaxO12(GAGG)ガーネットホストにおいて、Ce3+イオンを発光中心、Cr3+イオンを電子トラップ中心とし,励起光源遮断後2時間以上の視認が可能な黄色長残光を示す透光性セラミック残光蛍光体を開発した。一方、その黄色長残光を利用し、50HzのAC駆動場合、LEDのフリッカー効果が100%から26.2%まで減らすことを実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高い光学特性を有する透光性セラミックスおよびイオン電子構造制御のバンドギャップエンジニアリングに関する学術的価値もさることながら、世界の照明機器市場に大きな影響力の高い発光効率を持つ材料の開発と応用が可能となる。本研究で提案する長残光機能を持った白色LEDの開発によって、通常時は「完全無機化白色LED」照明設備として使用され、非常事態の下では(例えば地震、津波によって引き起こされる大規模停電時)、上半分の黄色長残光透光性セラミックスの発光する機能を利用できる。このように、この材料は持続的に黄色警告光を長時間発光することができ、被災者を救済する際に非常に有用である。
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