研究課題/領域番号 |
21K14423
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 愛知工業大学 (2023) 名古屋大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
小川 登志男 愛知工業大学, 工学部, 准教授 (10708910)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 鉄鋼材料 / 複相組織 / 強度-延性バランス / 再結晶 / 相変態 / 析出 / フェライト / 強度延性バランス / 初期組織 |
研究開始時の研究の概要 |
複相組織鋼の強度-延性バランスや成形性といった特性の向上には、相変態の制御によりベイナイトやマルテンサイトといった「硬質相」を最適化するのが現在の主流である。一方申請者は近年、「軟質相」であるフェライトの適切な制御により、複相組織鋼の特性が向上する可能性があることを見出した。そこで本研究では、フェライトの有効活用により複相組織鋼のさらなる高強度・高延性化を目指す。
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研究成果の概要 |
高強度複相組織鋼において、主相であるフェライトの特徴を最適化することで、飛躍的な強度-延性バランスの向上を試みた。その結果、ミクロ組織がフェライトとマルテンサイトから構成されているDual Phase鋼板においてフェライトを等軸化・微細化・硬化させることで、強度-延性バランスが飛躍的に向上することを明らかにした。また、フェライトの三次元形態、さらには転位組織の定量情報とフェライト再結晶挙動の関係にも着目し、フェライトの特徴を決定づける支配因子についても明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で対象としている複相組織鋼は、自動車用鉄鋼材料として広く用いられている。年々自動車用鉄鋼材料に対する高強度化のニーズが高まる中で、本研究では複相組織鋼のフェライトの特徴を最適化することで、飛躍的な強度-延性バランスの向上に成功した。したがって、本研究で開発した複相組織鋼は、次世代の自動車用鉄鋼材料としての実用化が期待される。また、フェライトの三次元形態、さらには転位組織の定量情報とフェライト再結晶挙動の関係にも着目し、フェライトの特徴を決定づける支配因子についても明らかにした点は、学術的にも極めて重要な意義を持つ。
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