研究課題/領域番号 |
21K14496
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
杉本 泰 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (40793998)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 構造色 / ナノ粒子 / インク / Mie共鳴 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、高屈折率誘電体ナノ粒子のMie共鳴を用いたインク色材の開発を第一目標とする。開発したSiナノ粒子の分散溶液を基盤材料として、「塗る」ことで鮮やかに発色可能なインク色材開発に向けた材料・設計手法などの基盤技術を確立する。次に、開発したナノ粒子インクを基盤として、外部から能動的に色彩を制御する。Mie共鳴とナノ粒子インクという性質を最大限に生かしたデバイスを提案・実証する。
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研究成果の概要 |
安全・安心且つ退色しない色材の開発は、社会・産業へのインパクトが大きい重要な開発課題である。「構造色」は、光の波長程度の微細構造による光の散乱・干渉・回折を用いた発色技術である。しかしながら、従来のインクの様に塗装や印刷により大面積にわたって多様な基材を着色するのは困難である。本研究では、高屈折率誘電体ナノ粒子のMie共鳴に着目し、「塗る」と「乾かす」のみで様々な基材に大面積に着色できる構造色“インク”を開発した。ナノ粒子のサイズにより自在に発色を制御可能であることを示し、様々な印刷方法が適用できることを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構造色は光の干渉を利用するため、大面積に着色可能で汎用性の高い構造色“塗料”としての利用は困難であが、高屈折率誘電体ナノ粒子のMie共鳴を用いることで、容易に基材に着色可能なインクの開発した。また、ナノ粒子のサイズにより自在に発色を制御可能であることを示した。これは、印刷できる構造色の新しい方向性を示すものであり、環境負荷が小さい、角度依存性が小さい、退色しない、高解像度印刷という特長を有する新しい無機ナノ粒子インクとして、高付加価値インク、セキュリティ、コスメティクスまで広い応用が期待できる。
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