研究課題/領域番号 |
21K14592
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
高橋 広奈 岡山理科大学, 理学部, 講師 (00803529)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 共鳴IR法 / 蛍光タンパク質 / 発色団 / 赤外分光計測 / 振動緩和過程 / 赤外スペクトル / 蛍光タンパク質発色団 / 過渡蛍光検出赤外分光法 / 顕微鏡技術 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究で「水溶液中における蛍光タンパク質発色団部位の選択的赤外分光計測」を行い、発色団部位のみの局所的な構造解析に取り組む。具体的には申請者らの開発した、過渡蛍光検出赤外(TFD-IR)分光法と顕微鏡技術を組み合わせた共鳴IR法により、①振動数から発色団部位の分子構造を同定する、②信号増強されるバンドから電子励起状態における構造変化を明らかにする、③バンドごとの振動緩和速度から周囲のタンパク質との相互作用を解明する、を行う。発色団部位の分子構造、電子状態および周囲のタンパク質との相互作用が、吸収・発光特性に与える影響を解明し、将来的には新規蛍光タンパク質の設計・開発へのフィードバックを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究で、水溶液中における蛍光タンパク質発色団部位の選択的赤外分光計測を行い、発色団部位の局所的な構造解析に取り組んだ。具体的には、類似の発色団を持ちながら蛍光・発光特性のことなる蛍光タンパク質をターゲットに、申請者らの開発した、過渡蛍光検出赤外(TFD-IR)分光法と顕微鏡技術を組み合わせた共鳴IR法により、蛍光タンパク質発色団のみの赤外スペクトル測定を行い、振動数から発色団部位の分子構造を同定した。さらに、バンドごとの振動緩和速度を計測し、周囲のタンパク質との相互作用について議論を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではTFD-IR分光法と顕微鏡技術を利用した共鳴IR法により、蛍光タンパク質発色団部位の選択的な赤外分光計測法を確立し、発色団の分子構造、電子状態および周囲との相互作用が吸収・発光特性にどのように影響するのか議論を行った。希薄な水溶液中においても高いS/N比で蛍光タンパク質発色団部位の赤外分光計測に成功しているが、これは共鳴IR法でのみ実現できる新規かつ唯一のものであり、従来の振動分光法では達成しえなかった成果である。
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