研究課題/領域番号 |
21K14603
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分32020:機能物性化学関連
|
研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
北川 大地 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 講師 (50736527)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 光反応性分子結晶 / フォトメカニカル / 協同的光反応 / 伝播 / フォトメカニカル応答 / 分子結晶 / 協同的反応 |
研究開始時の研究の概要 |
フォトメカニカル結晶は、分子レベルでの反応過程(スペクトル変化)と巨視的な物性変化(結晶サイズ変化)を同時測定可能な系であり、本研究を遂行するのに非常に好適な材料である。具体的には、「分子間相互作用に基づく協同的光反応の解析」を端緒に、「協同的光反応過程と結晶サイズ変化の同時追跡」を行い、「物性変化ダイナミクスの予測につながる動力学モデルの構築」を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究課題では、光反応性分子結晶のフォトメカニカル応答に着目し、分子一つ一つの微視的な変化と巨視的な物性変化がどのように関連しているかを明らかにすることを目指した。結果として、核形成・成長理論で使われているFinke-Watzky (FW)モデルを光反応に応用した拡張型FWモデルを用いることで、9-メチルアントラセン薄膜単結晶における光反応ダイナミクスを定量的に評価することに成功した。また、2,5-ジスチリルピラジン(DSP)結晶において、結晶の端から中心に向かって進行する特異的な伝播型光反応が進行することを新たに見出した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光反応性分子結晶は次世代機能材料として注目を集めている。したがって、その機能を合理的に設計・応用するには光反応ダイナミクスに基づいた固体物性変化の理解が重要であるが、様々な分子間相互作用が強く働く結晶中の光反応ダイナミクスそのものを定量的に評価する手法があまりなく、手つかずの研究領域となっていた。本研究課題で得られた成果は、結晶中の分子間相互作用によって引き起こされる協同的光反応過程を組み込み、その光反応ダイナミクスを定量的に評価できることから、光反応ダイナミクスに基づいた固体物性変化の理解に大きく貢献すると考えられ、今後の機能材料創生において重要な役割を果たすと期待される。
|