研究課題/領域番号 |
21K14660
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
齊藤 寛治 秋田大学, 理工学研究科, 助教 (20757314)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 酸化チタン光触媒 / 環境浄化 / 添加剤 / 粒子間電荷移動 / 静電的相互作用 / 6価クロム還元 / TiO2光触媒 / 無機添加剤 / 光触媒 / 水質浄化 / 静電的凝集 / 粒子間電子移動 / 酸化チタン / 凝集体形成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では, Cr(VI)をはじめとする工業的に排出され水質汚染を引き起こす有害金属イオンを, 安価かつ安全な半導体光触媒を用いて効率よく低毒化させる手法を提案する。代表的な半導体光触媒として知られる酸化チタンナノ粒子が水中でハイドロキシアパタイト粒子と凝集沈降する現象に着目し, 粒子間電荷移動による電荷再結合抑制及びハイドロキシアパタイトの酸化チタン表面近傍への基質濃集効果による酸化チタンの光触媒活性向上を調査する。
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研究成果の概要 |
TiO2ナノ粒子の水中での6価クロムの還元反応に対する光触媒活性を向上させる無機添加剤としてハイドロキシアパタイトが有効であることを見出した。ハイドロキシアパタイトは水中でTiO2ナノ粒子を表面に固定化し電荷再結合の抑制に有効な粒子間光励起電子移動を可能にする粒子界面を形成しただけでなく反応後の分散水からのTiO2ナノ粒子の回収を容易にする役割を担った。また、ハイドロキシアパタイトの粒子形態制御によるさらなる光触媒活性向上が示唆された。本研究で開発した添加剤はTiO2による種々の有害金属イオンの低毒化の促進に有効である可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水中の有害金属イオンを低毒化/回収する一手法として光エネルギーと半導体光触媒を利用した有害金属イオンの酸化・還元が挙げられる。TiO2ナノ粒子は化学的安定性や低コストから有用な半導体光触媒であるが光励起電子と生成した正孔の再結合の抑制や反応後の水からの分離回収を困難にする高い水分散性に課題が残されていた。本研究ではこれらTiO2ナノ粒子の課題を同時に克服する低コストかつ環境負荷の小さな無機添加剤を開発し、水質浄化分野でのTiO2光触媒の利用指針を示すことに成功した。
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