研究課題/領域番号 |
21K14695
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
|
研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
王 傲寒 島根大学, 学術研究院環境システム科学系, 助教 (80804773)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | ジクマロール / 超分子ファイバー / 高異方性 / ファンデルワールス力 / 分子内/間水素結合 / π-πスタッキング / 超分子マイクロファイバー / 分子間相互作用 / 水素結合 / ジクマロール誘導体 / 自己組織化 / 高異方性超分子 / 蛍光性 / 自己修復性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ジクマロール超分子ファイバーの形成メカニズムを分子レベルから解明する。また精密な分子設計に基づき、成型加工性に富むマイクロファイバーを用いた新機能・新材料を開発できる。ジクマロールの分子構造と超分子ファイバー形成との相関を解明することで、分子設計とファイバー形成の両側面からの機能発現の研究が可能となるので、従来一次元的に延伸が困難であった高分子材料、生体材料、無機材料などの開発を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、ジクマロール超分子ファイバーの形成メカニズムを分子レベルから解明した。ファンデルワールス力、分子内/間水素結合、ベンゼン環同士によるスタッキングが超分子ファイバー形成に関わることが明らかとなった。ジクマロール誘導体から1メートル以上の超分子ファイバーを一本ずつ取り出すことに成功した。非共有結合のみからなる自己集合体が1メートルを超えるのはこれが世界初である。また、超分子ファイバーの高い親和性と成形加工性を活用することで、高い異方性を有する導電性/磁性複合体を作製することができた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
申請者が偶然発見した、低分子のジクマロール誘導体から超分子ファイバーが形成されるメカニズムを解明することで、非共有結合のみからならメートルオーダーの超分子ファイバーを作製することができた。従来では分子の自己組織化で形成される繊維状集合体は三次元的に絡まりあうためにゲルを形成することが多い。本研究では、超分子ファイバーを一本ずつ取り出すに成功し、大量作製する方法も確立した。特に、戦略的かつ系統的にジクマロール誘導体の分子設計を行ったため、分子レベルから超分子ファイバーの形成メカニズムを解明できたことに学術的意義がある。
|