研究課題/領域番号 |
21K14733
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
古郷 敦史 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (40747870)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ペロブスカイト太陽電池 / 正孔輸送材料 |
研究開始時の研究の概要 |
20%超の高いエネルギー変換効率を示すCH3NH3PbI3ペロブスカイト太陽電池は、有機イオンが分解されやすく光、熱に対し耐久性が低い。そのため、CH3NH3イオンのかわりにCsイオンを用いたCsPbI3ペロブスカイト結晶の研究開発が進められている。本研究では、CsPbI3の安定性改善のため、GeイオンをドーピングしたCsPb1-xGexI3ペロブスカイト結晶を開発し、高耐久な太陽電池素子を作製する。
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研究成果の概要 |
発電を示すCsPbI3ペロブスカイトのアルファ相を安定化するため、Geイオンをドーピングした。CsPbI3ペロブスカイトにGeイオンを20%ドーピングすると、90度の低温でアルファ相を生成でき、また、常温で安定化されることがわかった。一方で、CsPbI3が湿気に対して安定性が低いため、上層の正孔輸送材料にCuSCNを用いることで改善した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ペロブスカイト太陽電池は、火力発電に近い~10円/kWhの低コスト発電が期待されているが、耐久性が低いため改善が検討されている。CH3NH3PbI3ペロブスカイト結晶のCH3NH3+イオンの代わりに無機カチオンを導入したCsPbI3結晶を光吸収材に用いた研究が行われているが、イオンの分解は抑えられるものの、常温で相転移を起こし太陽電池特性が数時間から数日で低下する。そのため、本研究でGeドーピングを行い、相転移を抑制できたことはペロブスカイト太陽電池の実用化に向けて重要な知見である。
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