研究課題/領域番号 |
21K14847
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39030:園芸科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北沢 優悟 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 特任助教 (50803160)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ファイロジェン / ファイトプラズマ / 花器官形態制御 |
研究開始時の研究の概要 |
花形態は花卉植物の価値を決定する最重要形質であり、より美しく珍奇な外観を作出することが常に求められる。本研究では植物の篩部に感染する植物病原細菌ファイトプラズマが分泌するタンパク質ファイロジェンが、篩部から花の形態を「遠隔制御」して葉化させることに着目し、この遠隔制御機構の全貌を解明するとともに、進化分子工学的な手法によりファイロジェンの標的認識部位を解析・改変し、ファイロジェンによる遠隔的花形態制御システムの構築を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では植物病原細菌由来のタンパク質ファイロジェンによる花形態制御機構の全貌解明に向けて、その機能を分子的に解析した。その結果、ファイロジェンがユビキチン非依存的プロテアソーム経路により標的を分解するユニークな機能を有することを解明するとともに、標的決定メカニズムを明らかとした。さらにアミノ酸変異導入実験とAIによる高精度なタンパク質構造予測プログラムを組み合わせ、ファイロジェンと標的宿主因子との結合モデルを構築した。またファイロジェン形質転換タバコ属植物の作出、およびタバコ属植物の異種接木試験に取り組んだ。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
花形態は花卉植物の価値を決定する最重要形質であり、より美しく珍奇な外観を作出することが常に求められる。本研究では植物の篩部に感染する植物病原細菌ファイトプラズマが分泌するタンパク質ファイロジェンが、篩部から花の形態を「遠隔制御」して葉化させることに着目し、ファイロジェン発現植物に様々な植物を接ぎ木することで、形質転換を行わずに様々な植物の花を葉化させることを目標として、形質転換植物の作出、遠隔制御機構の分子機構解明、標的認識部位の解析を行った。本研究により、形質転換を必要としない新規な花形態の制御技術の基盤が構築されたといえる。
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