研究課題/領域番号 |
21K14865
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
|
研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
竹下 和貴 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教 (40799194)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 細胞内共生 / カメムシ / パラバークホルデリア / 進化 / 遺伝子組換え共生細菌 / バークホルデリア |
研究開始時の研究の概要 |
昆虫細胞内共生微生物の多くが培養困難であり、遺伝子組換え技術の適用ができない。このことが、昆虫細胞内共生の分子基盤や進化プロセスの解明を阻んできた。しかし私は、一部のカメムシ類に細胞内共生する細菌が、培養可能かつ遺伝子組換え可能であることを見出した。本研究では、近縁な環境細菌(非共生細菌)との比較ゲノム解析、遺伝子組換え共生細菌の作出およびカメムシへの感染実験を実施し、カメムシへの細胞内共生を可能としている共生細菌側の責任遺伝子を同定する。
|
研究成果の概要 |
本研究では、遺伝子組換え共生細菌を用いた実験アプローチにより、宿主昆虫への細胞内共生を可能としている共生細菌側の責任遺伝子を同定することを目的とした。比較ゲノム解析により、候補遺伝子として136遺伝子を抽出した。そのうち、20遺伝子の欠損株を作製し感染実験を行ったが、いずれにおいても細胞内共生への関与は認めらなかった。引き続き、その他候補遺伝子における検証を継続し、細胞内共生を可能とする責任遺伝子の同定を目指したい。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では細胞内共生に関わる細菌側責任遺伝子の同定には至らなかったものの、候補遺伝子のリストアップは完了した。これらの中には責任遺伝子だけでなく、共生系の進化において重要な役割を果たした遺伝子も含まれているはずであり、そのような候補を絞り込めた点で重要な成果と言える。残りの候補遺伝子を対象に引き続き検証実験を行い、昆虫細胞内共生の分子基盤や進化プロセスの解明に繋げたい。
|