研究課題/領域番号 |
21K14866
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39050:昆虫科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2022) 東京慈恵会医科大学 (2021) |
研究代表者 |
佐久間 知佐子 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (10747017)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 蚊 / ネッタイシマカ / 吸血 / 味覚 / 遺伝子編集 / 味覚受容体 / ATP / 味覚受容 / 血清 / ゲノム編集 / 感染症 / ショウジョウバエ / 苦味成分 / 吸血行動 |
研究開始時の研究の概要 |
蚊の吸血行動は病原体媒介の根源となるため、分子基盤の理解が求められる。他の多くの生命現象と同様に、吸血行動には正と負の両方向の制御があると考えられる。正方向の制御として、蚊が吸血を開始する際には宿主血液内のATPが重要な鍵を握るが、ATP受容機構の実体は未解明である。また、吸血停止時に血液/ATP受容機構が負に制御される機構は未知である。本研究課題は、吸血を正に促進する機構と吸血停止という負の方向に働く基盤に焦点を当て、両機構の分子基盤解明を目指す。
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研究成果の概要 |
蚊の吸血は、感染症の病原体伝播の根源となる行動であるため、その分子基盤を理解することは重要である。宿主血液由来のアデノシン三リン酸(ATP)が蚊の吸血を促進することは広く知られていたが、その受容体や責任神経は不明であった。本研究ではネッタイシマカで糖の受容に関わる甘味受容体群の変異体を作製することにより、一部受容体がATPの受容に寄与することを明らかにした。 また、吸血を負に制御する成分(ペプチド)が宿主の血液内にあることを以前明らかにしていたが、このペプチドに吸血阻害効果が確かにあることを複数の手法で検証し、さらに吸血直後の蚊の体内においてこのペプチドの検出を行なった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
吸血行動を制御する分子機構が解明されることは、人為的な蚊の行動操作のための基盤となる。本研究において、吸血の促進および抑制(停止)に関わる分子を明らかにしたことは、今後これらが関与する神経回路の解明や、促進と抑制の切替について理解するための重要な手がかりとなる。また、これら分子の働きを制御する化合物のスクリーニングなども実現可能となる。 また、蚊において吸血促進物質であるATPが、ショウジョウバエやオスの蚊でも味覚受容されることが明らかになったため、蚊のATP受容機構に関して得た知見は、様々な昆虫の摂食の理解に新たな洞察をもたらすことが予想される。
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