研究課題/領域番号 |
21K15000
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42030:動物生命科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
佐々木 恵亮 群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (10737159)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | マウス / 卵 / ヒストン修飾 / H3K36メチル化 / ゲノム編集 / in vitro oogenesis / CUT&Tag / エピジェネティクス / 卵子 / microRNA / RNA干渉 |
研究開始時の研究の概要 |
マウス卵成長過程で起こるゲノムワイドなヒストンのメチル化は、受精・個体発生を支える機能的な卵となるための必須条件であるにもかかわらず、その詳細には未だ不明な点が多く残されている。本研究では、ヒストンH3-36番目のリジンのメチル化(H3K36me)に着目し、H3K36me獲得に関与する遺伝子を卵特異的に多重に阻害したマウスを作出し、卵成長過程におけるH3K36me機構の包括的な理解を目指す。
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研究成果の概要 |
哺乳動物の卵形成に不可欠なエピジェネティクスについての理解を深めるため、ヒストンH3における36番目のリジン(H3K36)のメチル化現象に着目した。はじめに、H3K36メチル化酵素のひとつであるマウスNsd3遺伝子の機能を破壊したノックアウトマウスを作出し、母性NSD3が卵形成に必須であることが示唆された。また、クロマチン免疫沈降シークエンスに代わる少量サンプルでのヒストン修飾プロファイリングが可能なCUT&Tag法のマウス卵への適用に成功し、H3K36メチル化を含む複数種類のヒストン修飾のローインプットな全ゲノムプロファイリングが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果により、卵における機能が不明であったNSD3の機能の一端が明らかになったとともに、CUT&Tagにより卵におけるローインプットなヒストン修飾プロファイリングが可能となった。したがって、本研究で樹立したNSD3ノックアウトマウスの卵を用いたCUT&Tagを実施することで、NSD3がどのような分子機序で卵形成に関与するのかを明らかにすることができる。また、本研究では試験管内で機能的な卵を生み出す培養系を応用することで、マウス卵形成過程で発現する遺伝子の機能を体外でスクリーニングする技術の開発にも成功し、これまでよりも迅速に遺伝子機能を解析することができるようになった。
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