研究課題/領域番号 |
21K15006
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
藤井 一希 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (10881609)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 短鎖ペプチド / PKA / AKAP / 神経科学 / 性差 |
研究開始時の研究の概要 |
A-kinase anchor protein inhibitor 1 (Akain1) は中枢神経系限局的に発現する短鎖ペプチドである。Akain1 はプロテインキナーゼA (PKA) の細胞内局在を打ち消す内在性唯一の“負の PKA シグナル制御因子”であり、Akain1 欠損マウスは雌雄で特異的な行動動表現型を示す。本研究では、Akain1 の脳内発現様式や PKA 局在の抑制により制御を受けるシグナル伝達経路の性差を明らかにし、それらを基に Akain1 が性差特異的な行動表現型を制御する分子メカニズムの解明と、性差に着目した精神疾患モデルとしての利用を目指す。
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研究成果の概要 |
抗Akain1 モノクローナル抗体及びAkain1 レポーターマウスを用いた免疫染色の結果、Akain1 が大脳皮質、小脳などの特異的な細胞種に発現していることを特定した。加えて、Akain1欠損マウス脳組織の遺伝子発現解析の結果、雌雄共通して炎症関連遺伝子群の発現が変動していた。加えて、Akain1欠損マウスでは炎症関連転写因子であるNF-kB のリン酸化が増加することが明らかになった。これらの結果は、Akain1 によるリン酸化制御が炎症関連シグナル伝達に重要な役割を果たすことを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた結果は、社会性行動といった高次脳機能に性特異的な役割を果たすマイクロプロテインAkain1が生体内のどこでどのようなシグナル制御に関与するかを示すものである。また、Akain1 欠損によって行動表現型には雌雄差が認められたが、遺伝子発現レベルでは雌雄で共通するシグナル制御に関与する可能性が示唆された。今後、これらのシグナル経路とAkain1によるPKA局在制御、そして行動表現型がどのように関連するかを明らかにすることができれば、PKA シグナル伝達の全容の理解とPKA-AKAP シグナル伝達の破綻を要因とする疾患の病態解明及び治療標的の探索へ大きく寄与することが期待される。
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