研究課題/領域番号 |
21K15020
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
藤原 圭吾 京都産業大学, 生命科学部, 研究員 (10814907)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 新生鎖 / 翻訳アレスト / MifM / Tn-seq / co-translational / 枯草菌 / 新生ポリペプチド鎖 / TnDR-seq / タンパク質成熟 / タンパク質局在化 |
研究開始時の研究の概要 |
新生ポリペプチド鎖はリボソームから細胞質に出現すると、翻訳の終結を待たずに成熟化過程へと進むことが示唆されているが、実際の細胞内でどの程度co-translationalな成熟化が起きているのかについて、網羅的な検証はほとんどなされていない。本研究では、申請者らが最近発表したTnDR法を次世代型にアップグレードすることで、モデル細菌である枯草菌において新生鎖の動的挙動をプロテオームワイドに捕捉し、さらにその発生メカニズムを網羅的に解析する。これにより、細胞内で実際に起きるタンパク質成熟化の重要な初期プロセスにおいて、どのタンパク質がどのタイミングでどのような成熟化を開始するのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は翻訳アレスト配列を「新生鎖の動的挙動センサー」として応用し、トランスポゾンと次世代シーケンサー技術を活用することで、細胞内における新生鎖動態をプロテオームワイドに検出するTnDR-seq法の技術基盤を確立した。複数の分泌タンパク質や膜タンパク質において共通して、分泌や膜組込による特徴的な新生鎖動態が見られた。また、細胞内の可溶性タンパク質についても特徴的な動態を示すものが複数見つかった。さらに、新生鎖動態を感知する鍵であるアレスト配列について、新規のものを10以上見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究のTnDR-seqを活用することで、今後、co-translationalな成熟・局在化の普遍的な法則性や、それに対する環境変動の影響などを見出せるようになると期待できる。それらはタンパク質科学における基礎的な重要知見となり、タンパク質生合成における様々な細胞内現象の理解を補助したり、有用タンパク質の効率的な大量生産に貢献したりすることで、種々の社会的問題の解決策へつながることが期待される。
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