研究課題/領域番号 |
21K15030
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
中北 智哉 明治大学, 農学部, 助教 (40852786)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | VNAR / bRIL / anti-body / ファージディスプレイ / サメ免疫 / 構造解析用ツール / サメ抗体 / 構造解析 / 抗bRIL抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
サメ抗体の可変領域VNARは哺乳類免疫動物由来IgGとは異なるエピトープで抗原と結合する可能性が高い。本研究ではこの性質を利用して、膜タンパク質の結晶構造解析に重要なツールとなっている融合タンパク質アポシトクロムb562RIL (bRIL)に対するVNAR抗体を取得することを目指す。VNAR抗体はコンパクトな分子であることからX線結晶構造解析においてはFab以上に結晶性が上昇することが期待される一方、Cryo-EMに対してはIgG由来抗bRIL抗体と併用して用いることでさらなる分子量の増大、非対称性を実現し、構造解析を促進することが可能であると考える。
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研究成果の概要 |
本研究は構造解析に頻繁に用いられる安定化タンパク質、アポシトクロムb562RIL(bRIL)と呼ばれるタンパク質を抗原とした抗bRILサメ抗体の取得を目指しました。ヒト抗体は抗原を2つのドメインで挟み込むのに対して、サメ抗体は1つのドメインで突き刺さるように認識します。このような性質の違いから、サメ抗体の構造解析への応用が期待されました。サメに対するbRILタンパク質の免疫で血中抗bRIL抗体価の上昇が確認されたため、ファージディスプレイ法による抗bRIL抗体の取得を目指しましたが、至りませんでした。本研究より、抗原タンパク質の形状によってサメ抗体の得意不得意が存在することが見出されました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではアポシトクロムb562RIL(bRIL)に対するサメ抗体の取得を目指しましたが、取得には至りませんでした。同時並行していた別のタンパク質でのサメ抗体取得には成功しましたので、手法の問題とは考えにくく、bRILが有している安定なヘリックス構造という特徴が、サメ抗体の特徴である突き刺さるように認識するという性質とは合わなかったのではないかと推察されました。
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