研究課題/領域番号 |
21K15043
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
ジャーマニー エドワード 宮崎大学, フロンティア科学総合研究センター, 研究員 (00866767)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | βバレル型膜タンパク質 / 大腸菌 / ミトコンドリア / 蛋白質輸送 / グラム陰性菌 / 膜タンパク質 / タンパク質輸送 / BAM複合体 / SAM複合体 / βバレル / ベータバレル型膜タンパク質 / SAM complex |
研究開始時の研究の概要 |
ベータバレル型膜タンパク質は、グラム陰性菌(バクテリア)の外膜から、真核生物ではミトコンドリアと葉緑体というバクテリアから派生したオルガネラのやはり外膜に存在するタンパク質である。これらは、正しい立体構造形成を伴った膜組込み、アセンブリーが行われなければ、それぞれがもつ正しい機能を発揮することができない。アセンブリーを実現する分子装置は、その中心的な因子が広く保存されている。しかしながら、近年の解析で明らかにされたグラム陰性菌における必須因子が、ミトコンドリアでは保存されておらず、別のタンパク質がその機能を代替している可能性が高い。本研究では、その未知因子の同定と機能解析を行う。
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研究成果の概要 |
βバレル型膜タンパク質は、グラム陰性菌、ミトコンドリア、葉緑体の外膜に存在する特殊な構造をとる膜タンパク質である。これらの立体構造形成と膜挿入はアセンブリーと呼ばれ、βバレル型膜タンパク質を持つ生命にとって必須である。これらは、輸送装置によって、タンパク質に存在するβシグナルが認識されることによって実施される。しかし、これ以外で顕著なアセンブリーメカニズムというのは不明である。本研究では、そのほかの分子機構を探索するために、輸送されるタンパク質と輸送装置の相互作用に着目した。その結果、バクテリアにおいてInternalシグナルを発見し、これがミトコンドリアにも存在することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、バクテリアにおけるInternalシグナルの発見、及びそれがミトコンドリアに保存されていることを見出した。βバレル型膜タンパク質のアセンブリーは、バクテリアでは抗菌薬の標的となりうるが、ミトコンドリアにも同様のシステムが存在するため副作用の可能性が指摘されている。今回、バクテリアとミトコンドリアの両方で解析したことで、その相違点、類似点を列挙することができた。これらの情報は、副作用の少ないβバレル型膜タンパク質のアセンブリー阻害薬の開発に重要な情報を提供しうる。
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