研究課題/領域番号 |
21K15143
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
安齋 賢 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (20779467)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 性的葛藤 / 性淘汰 / 性染色体 / 性的二型 / メダカ / 古代湖 / 種分化 / ゲノム解析 / 婚姻色 / ゲノム編集 / 原因遺伝子 / 性選択 / メラニン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、黒色婚姻色パターンと性染色体の急速な種間変異を有するメダカ科魚類ポソ湖固有種群をモデルとして、性的葛藤遺伝子の機能解析や、その解消に関わる詳細な遺伝機構の解明に取り組む。まず、遺伝学的解析や比較トランスクリプトーム解析、性染色体上の候補遺伝子解析の3つのアプローチをとり、黒色婚姻色の種差・性差の原因遺伝子を同定する。ゲノム編集を用いた遺伝子改変により、同定した候補遺伝子が婚姻色の性差や種間差を生み出す上での役割を解明する。また、ゲノム改変個体を用いた配偶行動実験や発色コストの解析から、雌雄の適応度に及ぼす影響を定量する。
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研究成果の概要 |
性的二型の多様化をもたらす性的葛藤遺伝子の実体を同定し、その進化に関わる詳細な遺伝機構の解明を目的とし、インドネシア・ポソ湖に固有のメダカ科魚類3種をモデルとして、多様化した黒色婚姻色の原因遺伝子および性染色体の解析を行った。種間雑種家系を用いたQTL解析から、黒色婚姻色に関連する1遺伝子座を同定した。また、全ゲノム解析により3種のうち2種の性染色体を同定した。これらの結果から、3種間で性染色体が異なること、発見した黒色婚姻色関連遺伝子座は常染色体上に存在することが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、ポソ湖固有の3種のメダカ科魚類は、異なる性染色体を有することが明らかとなった。このことは、先行研究により示唆されている、種分化における性染色体転換の重要性を強調する研究成果である。さらなる解析により、黒色婚姻色の原因遺伝子や性決定遺伝子の実体が解明できれば、性染色体転換と種分化がどのように関連しているのか、その詳細を様々なレベルで解明することが可能となる。
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