研究課題/領域番号 |
21K15194
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
後藤 哲平 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 研究員 (20772049)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 更年期 / 老化 / 生殖中枢 / イメージング / キスペプチン / ホットフラッシュ |
研究開始時の研究の概要 |
更年期の女性において、生殖機能の老化に伴うエストロジェンの急激な減少が自律機能に変調をきたし、更年期障害の原因となる。生殖中枢キスペプチンニューロンの活動はエストロジェンによって負のフィードバック調節を受ける。また、キスペプチンニューロンの軸索は体温調節中枢を含む自律中枢に見られ、自律機能を上位で制御していると推定される。本研究は、更年期のキスペプチンニューロンの活動変容とホットフラッシュが更年期に顕在化する仕組みを神経回路レベルで解明することを目指す。
|
研究成果の概要 |
更年期の女性において、生殖機能の老化に伴うエストロジェンの急激な減少が自律機能に変調をきたし、更年期障害の原因になると考えられる。本研究は、更年期の生殖中枢キスペプチンニューロンのパルス活動変容とホットフラッシュが更年期に顕在化する仕組みを神経回路レベルで解明することを目指していた。「生殖適齢期から中年の閉経後においてほとんどパルス頻度が変化しない一方で、パルス活動の強度が低下する」ことを発見し、原著論文として公表することができた。また、卵巣老化を模倣した卵巣除去モデルマウスにおいて、尻尾皮膚体温の急激な上昇が数分間維持されるホットフラッシュ症状を示すことを発見した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
閉経より寿命が長い動物自体が珍しく、ホットフラッシュを含む更年期障害の動物モデルの欠如が、ホットフラッシュに限らず更年期障害の神経回路的な発症機序の理解を妨げてきた。本研究によって、モデル動物であるマウスにおいてもホットフラッシュ症状が観察され、ホットフラッシュモデルとしての有用性を示せた。ホットフラッシュを導く神経回路に生殖中枢キスペプチンニューロンのパルス活動が関与する可能性は低く、別のニューロンに着目したアプローチが必要である。
|