研究課題/領域番号 |
21K15208
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中尾 章人 京都大学, 工学研究科, 助教 (30748926)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 低酸素 / イオンチャネル / 酸素センシング / 酸素 / 生体イメージング / 神経系 / 低酸素環境 |
研究開始時の研究の概要 |
酸素は好気性生物の生存に必須である。諸器官の中でも、特に酸素消費量が高い脳においては細胞の置かれる酸素環境が重要となる。しかし、覚醒している動物の脳内における細胞内酸素濃度の可視化に血中以外で成功した研究はなく、それを司る制御機構も未だ活発な論争の的である。また、虚血などの病的な低酸素状態以外の生理的な酸素濃度変動の生物学的意義は、脳高次機能の文脈において特に未解明である。本研究では、体性感覚認知の際に活動する皮質領域内の酸素濃度変動及びその制御機構の生理的意義を追究する。本研究を端緒とし、細胞のエネルギー代謝を考慮した新しい脳高次機能研究を開拓する。
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研究成果の概要 |
ヒトを含む好気性生物の生存において、体内の酸素センシングは必要不可欠である。脳への酸素供給は特に重要であるとされているが、脳活動に伴うような穏やかな低酸素に関してはあまり研究されてこなかった。本研究では、申請者が独自に見出したTRPA1カチオンチャネルタンパク質を介した分子メカニズムを起点に、脳高次機能における脳内酸素濃度変動及びその制御機構の生理的意義の一端を解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、脳における穏やかな低酸素に着目しており、既存の酸素研究に新たな視点を提供する。また、比較的早いタイムスケールの酸素センシングの分子実体に迫ることにより、高頻度にみられる睡眠時無呼吸症候群や高山病などの低酸素が関与する疾患の発症・病態に関する新しい分子生物学的な知見が得られ、将来的に新たな創薬のターゲットを提示できる可能性を有する。
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