研究課題/領域番号 |
21K15230
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
秋山 敏毅 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 助教 (80897728)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | フタラン / 酸化 / イソベンゾフラン / DielsーAlder反応 / リングジオール / 可視光レドックス触媒 / 形式全合成 / ロングジオール / Diels-Alder反応 / 全合成 / ロンガニン / Dield-Alder反応 |
研究開始時の研究の概要 |
イソベンゾフランは10π電子系の平面化合物であり、Diels-Alder反応の優れた基質として認識されてはいるが、不安定さゆえその利用は限定的である。本研究では、フタランから酸化的に発生させたイソベンゾフランを中間体とする酸化/付加環化連続反応の有用性を示すとともに、生成物に特徴的な酸素架橋環の活用法を提示する。リングジオールおよびロンガニンの全合成に加えてイソベンゾフラン生成反応の触媒化を実現し、環境に優しい合成反応への展開を図る。得られた情報をもとにリングジオールおよびロンガニンの立体異性体やそれらの類縁化合物を合成し、構造活性相関研究に関する知見を得る。
|
研究成果の概要 |
リングジオールの合成を指向して適切な位置に二重結合を持つフタラン誘導体から酸化的にイソベンゾフランを発生させて、分子内Diels-Alder反応を行ったところ、完璧なエンド選択性で望みの四環性化合物を得ることができた。 また、生物活性天然物の全合成と並行して鍵反応の触媒化の検討も行った。これまでは酸化的にイソベンゾフランを発生させる際に化学量論量のp-クロラニルを必要としたが、種々検討した結果、可視光レドックス触媒を用いることで触媒反応化に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
イソベンゾフランは、フラン構造を持つことからDiels-Alder反応の優れた基質として認識されているが、その利用は限定的で、主に材料科学領域に用いられてきた。イソベンゾフランの新たな発生法および利用法を掲示することで、同化合物群の化学の発展の貢献するものと考えられる。また、ヒドロフェナントレン骨格は、一部のステロイドやテルペノイドなどにも含まれる。基質が容易に調製でき、簡便な操作で鍵反応を行うことができるから、同鍵反応は生物活性化合物を合成する際に威力を発揮することが期待される。
|