研究課題/領域番号 |
21K15303
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
中瀬 恵亮 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (40641741)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ニキビ / アクネ菌 / 遺伝子型 / 皮脂 / バイオフィルム / 脂肪酸 / ざ瘡 / 皮膚常在菌 / 健康成人 / 痤瘡(ニキビ) / 抗菌薬使用 |
研究開始時の研究の概要 |
①健康成人におけるアクネ菌の変化 一般的に、菌株が変化する要因として抗菌薬の使用が挙げられる。しかし、アクネ菌においては抗菌薬使用のない患者でもニキビの病態に関連するF型株が多い。従って、F型株を保菌する健康成人が増加している可能性があるそこで、新たに健康成人の皮膚検体を採取し、アクネ菌の薬剤耐性および遺伝子型の解析を行う。 ②F型株増加要因の解析 皮膚にはA型株だけでなく様々なアクネ菌が存在しており、その中でA型株が多数を占めている。そのため、F型株の増加には、何らかの環境因子が関連しており、アクネ菌のバランスが崩れたと推測される。そこで、ニキビ環境を想定した際のアクネ菌株ごとの表現型を研究する。
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研究成果の概要 |
健康成人において、ニキビ患者から高頻度に分離されるF型株が有意に増加していた。遺伝子型ごとに皮膚に存在する生体因子に対する感受性を評価した結果、脂肪酸に対して異なる感受性を示した。さらに、人工皮脂存在下においてF型株はバイオフィルムを高度に形成した。したがって、アクネ菌は遺伝子型により皮脂構成物に対する感受性が異なることが示され、生存のためにバイオフィルム形成を行っている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アクネ菌は皮膚の恒常性を維持する常在菌として重要である。一方で、ニキビの増悪に関連する菌株が存在する。本研究結果は、ニキビ増悪に関連する菌株を明らかにするものである。増悪株のみを標的とした治療法を開発することで、現在問題となっている薬剤耐性菌の流行やよりアクネ菌株に選択性の高いニキビ治療が皮膚の健康維持に重要であることを示唆した。
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