研究課題/領域番号 |
21K15319
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
真川 明将 名古屋市立大学, 大学院薬学研究科, 助教 (20827670)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 薬剤性腎障害 / ケミカルバイオロジー / 構造活性相関 / 低分子化合物 / キナーゼ阻害剤 / 細胞毒性 / オフターゲット作用 / 分子標的薬 / ポドサイト |
研究開始時の研究の概要 |
選択的BRAF阻害剤は腎臓に対して多彩な薬理・毒性作用を発現することが先行研究から明らかになった。本研究は、選択的BRAF阻害剤の腎臓に対する幅広い作用スペクトラムと関連する薬剤標的分子を同定することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、BRAFに対する分子標的薬が腎保護作用から腎毒性作用まで多様な作用を示すことから、その作用に直接寄与する分子を特定することを目的としました。腎保護作用を示すBRAF阻害薬GDC-0879については適した実験評価系が構築できませんでした。その一方で、腎毒性を示すBRAF阻害剤ベムラフェニブについては、尿細管上皮細胞で細胞毒性を確認できました。また、ベムラフェニブ誘導体を合成し、腎毒性を維持したリンカー付加化合物を取得することができました。この化合物からベムラフェニブ固定化ナノ磁気ビーズを作成し、標的分子の特定を試みました。その結果、いくつかの標的候補分子を得ることができました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においては、BRAF阻害剤ベムラフェニブがヒト腎由来尿細管上皮細胞に対して細胞毒性を示すことを明らかにすることができました。また、ベムラフェニブにリンカーを付加した化合物を取得し、それが腎毒性を維持していることも確認できました。この化合物からベムラフェニブ固定化ナノ磁気ビーズを作成し、ベムラフェニブの腎毒性に関わる標的分子の候補をいくつか取得することができました。今後、これらの標的分子の候補に着目した研究を進めることで、安全ながん分子標的薬の開発に貢献する情報が得られる可能性があります。
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