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全ゲノム関連解析による免疫チェックポイント阻害剤の有害事象予測因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21K15595
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

宮本 英明  熊本大学, 病院, 助教 (10891252)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード免疫チェックポイント阻害剤 / 免疫関連有害事象 / GWAS / 一塩基多型 / 癌 / バイオマーカー / IL-7
研究開始時の研究の概要

免疫チェックポイント阻害剤(ICI)を使用する際に、免疫関連有害事象(irAE)の発現リスクを予測することは重要な課題である。irAEの発現には個体のゲノム素因が重要と考えられているが、バイオマーカーとして確立されていない。本研究では、重篤なirAEを生じた症例と、irAEを生じなかった症例の2群間でゲノムワイド関連解析(GWAS)を行い、irAE発現に関与する一塩基多型(SNPs)を探索する。また、臨床データと統合的に解析することで、irAEバイオマーカーを確立することを目的とする。その成果により、ICIの患者選択への臨床的応用を目指す。

研究成果の概要

2024年2月までに免疫チェックポイント阻害剤を使用した1116例の症例を登録し、DNAを抽出・保存し、臨床情報をデータベースに蓄積している。Gr2以上の免疫関連有害事象が生じた266例及びirAEが生じなかった258例の計524症例でGWAS解析を行ったところ、甲状腺障害、副腎不全に関与する有意な一塩基多型(SNP)を同定した。また、白人集団のGWASで免疫関連有害事象の発症及び治療効果と正の関連があると同定されたIL-7のSNP (rs16906115)について再現試験を行い、日本人集団ではirAEの発症に関連がなく、肝細胞癌の治療効果と負の関連があることを明らかにした。

研究成果の学術的意義や社会的意義

我々の研究は、免疫チェックポイント阻害剤を用いた癌治療において問題となる免疫関連有害事象(irAE)発症に関わる重要な遺伝的要因を探求し、特定の一塩基多型(SNP)がirAEに影響する可能性があることを解明した。この成果は、副作用を減少させつつ効果を最大化する治療戦略の開発を促進し、個別化医療の実現に貢献する。また、白人集団で同定されたIL-7の一塩基多型の再現試験の結果から、人種差を考慮したバイオマーカーの開発の重要性が確認され、特に肝細胞癌の抗がん剤治療において、適切な治療方針を決定する際の指標となる可能性が示された。

報告書

(1件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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