研究課題/領域番号 |
21K15640
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西川 真子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (30779369)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 血小板凝集塊 / 血栓症 / AI解析 / 医工連携 / 血小板 / 病態解析 / 検査 |
研究開始時の研究の概要 |
血栓症は,最も高い罹患率と死亡率をきたす病態である.血小板の活性化は,血栓性疾患の重要な指標であり,的確な臨床検査法の確立が望まれている.Dダイマーなどの血液検査マーカーは血栓形成の定量評価であり,血栓の質についての診断ツールは世界的に存在しない.本研究では,2020年に開発された革新的解析技術を用いて,血栓性疾患患者の血液中に存在する血小板凝集塊を解析し,血栓症の病態を明らかにする.血栓症患者や発症直前の患者では血中の血小板凝集塊の濃度が高いことが示唆されているため、患者の血中の多数の単一血小板や血小板凝集塊をプロファイリングして解析することで、病態解明や新たな診断基準の構築が期待される.
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研究成果の概要 |
血小板の活性化と凝集は,血栓症の発症プロセスにおいて重要な役割を担っており,その詳細な解析は血栓症の早期診断や重症化リスクの予測に繋がる可能性がある.我々の研究グループは血液中の血小板凝集塊を正確に測定する技術開発を行い,血液中の血小板および血小板凝集塊を高速・高感度光学撮像装置で一つずつ迅速かつ大量に撮像し,その形態学的特徴を解析する技術を開発した.この解析系を用いて,当院の血栓性疾患患者の血液中の血小板凝集塊の解析を行った.さらに血管狭窄を模倣したマイクロ流路を用いて解析を行い,アテローム性血管狭窄によって形成される血小板凝集塊と循環因子の相乗効果を確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体内の血栓症には,アテローム血栓性脳梗塞や急性冠症候群などの動脈血栓と,深部静脈血栓症や肺塞栓症などの静脈血栓がある.動脈血栓症の主な原因は,血管狭窄部におけるシアストレスや動脈硬化等で傷ついた血管内皮が起点となり活性化された血小板であり,アテローム血栓症を発症した患者には,再発リスクを低減するために抗血小板薬が広く臨床利用されている.また静脈血栓症の発症にも血小板活性化が関係するとの報告もある.血小板の活性化と凝集は,血栓症の発症プロセスにおいて重要な役割を担っており,その詳細な解析は血栓症の早期診断や重症化リスクの予測に繋がる可能性がある.
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