研究課題/領域番号 |
21K15661
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
亀田 雅博 京都大学, 医学研究科, 医員 (40893574)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | メタボローム / フレイル / サルコペニア / 骨粗鬆症 / 転倒 / 軽度認知障害 / メタボロミクス / 転倒防止 / 抗酸化物質 / ミトコンドリア / 筋量マーカー / 骨粗しょう症 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者において寝たきりのきっかけとなる転倒・骨折の原因として、筋の老化であるサルコペニアや運動器症候群、骨の老化である骨粗鬆症、認知機能や運動機能の総合的な老化であるフレイルなどの老化に密接に関連する疾患が存在する。当研究は、これらの老化が関連する疾患の分子メカニズムについて、大量の少分子を同時計測できる質量分析器を用いて解析し結果を検証することで、病態解明やその臨床応用を目指す研究である。
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研究成果の概要 |
グローバル高齢化の中、寝たきり予防による健康寿命延伸が重要である。本研究はフレイル・サルコペニアなど老化関連疾患による転倒因子の解析の為、LC-MSによる血液メタボローム解析を行った。結果、22のサルコペニアマーカーと10つの筋量マーカーを発見し、一部はミトコンドリアや腎機能と関連していた。サルコペニアマーカーが既報のフレイルマーカーと重複しなかったことは、それぞれの病態メカニズムの差異を示唆した。サルコペニアマーカーの大部分は腎不全で増加するメタボライトで、サルコペニアで低下していた。本研究は、転倒の原因になる老化関連疾患の病態理解を発展させ、寝たきり予防の為の診断や治療の発展に寄与した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本邦では、寝たきり予防による健康寿命延伸の重要性が求められている。本研究では、質量分析器によるメタボローム解析により、転倒に関係するフレイル・サルコペニア因子と関連するメタボライトと、その生理的な関係性を発見した。この結果は、転倒予防のための診断、予後予想、臨床介入への基礎的知見の発展に寄与し、国民の健康増進延長の為の新たなシーズとして社会に貢献可能である。学術的には、本研究はフレイルとサルコペニアの病態の差と相動性を報告することでフレイルメタボロームの再整理に貢献した。また腎と筋肉代謝において新たな生理学的理解につながる結果を提示した。本研究はフレイルの病態理解の発展に寄与した。
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