研究課題/領域番号 |
21K15677
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
伊藤 大輔 名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (20879944)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / メタボローム解析 / オミクス解析 / リバーストランスレーショナル研究 / リバーストランスレーショナルリサーチ / キサンチン代謝 / ALS / メタボローム |
研究開始時の研究の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)は筋萎縮・筋力低下を呈する運動ニューロン疾患であるが、治療薬開発は難渋している。その原因の一つに動物モデルで認められた病態が必ずしもヒト病態を反映していないことが考えられ、本研究は、 ヒト病態を起点にし、それらを細胞・動物モデルで検証し、 人とモデル細胞・動物で共通する病態を見出すことを目的とした。申請者はALS患者の血清メタボローム解析と、細胞モデルでの検討から、キサンチン代謝が進行病態に関連することを同定した。本研究では、キサンチン代謝への介入をALS 動物モデルに展開し、ALSにおける病態進行のメカニズム解明を進める。
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研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis; ALS)は、運動ニューロンの変性により四肢、呼吸筋の筋力低下を引き起こし死に至る進行性の神経変性疾患である。本研究はALS患者の血清メタボローム解析で観察された進行速度に関連する代謝変化について、ALS細胞モデル、ALS動物モデルへの代謝調整薬剤投与により検討した。脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)阻害薬の一つをSOD1G93A変異導入マウスに投与したところ、神経炎症の調節を介した運動ニューロン保護効果、病態改善効果を見出した。これにより、エンドカンナビノイド代謝のALS進行病態への関与が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋萎縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis; ALS)は、運動ニューロンの変性により四肢、呼吸筋の筋力低下を引き起こし死に至る進行性の神経変性疾患である。本研究はALS患者の血清メタボローム解析で観察された進行速度に関連する代謝変化について、ALS細胞モデル、ALS動物モデルへの代謝調整薬剤投与により検討したところ、エンドカンナビノイド代謝がALSの進行病態に関与することおよび治療標的となりうることを示した。本研究によりALSの病態解明と治療薬開発が進むことが期待される。
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