研究課題/領域番号 |
21K15691
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小玉 聡 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60876788)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 脳波 / てんかん / TMS-EEG / TMS |
研究開始時の研究の概要 |
てんかんの臨床において通常の脳波検査や神経画像検査は感度・特異度が十分に高いとは言えず、より正確な 臨床判断に資する新しいバイオマーカーが求められている。本研究では、てんかんの病態整 理の基盤となっている大脳神経細胞の興奮性・被刺激性について、客観的に評価する指標と して経頭蓋磁気刺激-脳波法(TMS-EEG)に着目した。健常者およびてんかん 患者におけるTMS-EEGによる誘導脳波の振幅・潜時や周波数律動を評価し、てんかんのバ イオマーカーとしての有用性について検討し、適切な刺激・測定手法についても網羅的に探索する。
|
研究成果の概要 |
経頭蓋磁気刺激(TMS)は、脳内の神経細胞の興奮亢進を反映することから、てんかんの有望な診断ツールとなりうる。新たに開発されたTMS-EEGは、TMS中の脳波活動を測定するもので、脳活動を直接反映しうるため、従来のTMS-筋電図よりも優れている可能性がある。まず、TMS-EEGを測定するための最適な刺激条件と処理条件を探索した。ミオクローヌスてんかん患者のTMS誘発電位を測定したところ、N45、P60、N100の振幅が健常者に比べて高い傾向があり、この集団における大脳皮質の過剰興奮性を反映しているのかもしれない。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
TMS-EEGがてんかんの臨床評価指標としての有用性を示せれば、てんかん診療に おいて診断・治療方針決定に有力なツールとなり、患者の予後・生活の質改善につながる。てんかんは全世界に5000万人の患者がおり、与えるインパクトは大きい。本研究では有用性を示す段階までは至らなかったが、現時点でのoptimalな測定方法や、今後に向けての課題が明らかとなり、未来の研究につながりうるものであった。
|