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遺伝性トランスサイレチンアミロイドーシスにおける脳アミロイド血管症の病態解析

研究課題

研究課題/領域番号 21K15701
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52020:神経内科学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

野村 隼也  熊本大学, 病院, 助教 (00880080)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワードアミロイドーシス / 遺伝性ATTRアミロイドーシス / 脳アミロイド血管症 / ATTRvアミロイドーシス / 肝移植 / 遺伝性トランスサイレチンアミロイドーシス / アミロイド共存蛋白質
研究開始時の研究の概要

遺伝性トランスサイレチンアミロイドーシスは主に肝臓で産生された変異型TTRが原因となって生じる常染色体優性の難病である。これまで変異型TTRの産生を抑制する肝移植療法が行われ本症の予後を劇的に改善したが、長期生存例は脳アミロイド血管症による中枢神経症状を高頻度に呈することが明らかになってきた。本症の脳アミロイド血管症の病態については未解決な点が多い。本研究では、本症の脳血管に沈着しているTTRアミロイドの生化学的特徴を、主に質量分析的手法を用いて明らかにすることで、本症の治療ターゲットを解明し、アミロイド共存蛋白質に着目することで、発症予測マーカーの開発につなげる。

研究成果の概要

ATTRvアミロイドーシスにおいて、脳血管へのアミロイド沈着量および血管構造変化の程度は肝移植の有無にかかわらず罹病期間に相関して進行する傾向が認められた。血管に沈着したアミロイドを構成するTTRは、脳組織においては非肝移植症例、肝移植症例とも変異型優位であった。一方、心臓組織においては、非肝移植症例では変異型優位であり、肝移植症例では野生型優位であった。肝移植後の心臓組織の血管に沈着したアミロイドの形成は移植肝由来の野生型TTRの影響を受けるが、肝移植後の脳血管に沈着したアミロイドの形成は移植肝由来の野生型TTRの影響をほとんど受けず、脈絡叢由来の変異型TTRの影響を受けることが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究では、ATTRvアミロイドーシスにおける脳アミロイド血管症の病態に脈絡叢由来の変異型TTRが多大に影響し、また、肝臓由来のTTRはほとんど影響しないことを明らかにした。これまで本疾患の治療として、肝移植療法、四量体安定化剤、遺伝子サイレシング療法が開発されたが、これらの肝臓をターゲットとした治療では本疾患の脳アミロイド血管症は抑制できない可能性があり、脈絡叢をターゲットとした治療が必要であることを本研究で明らかにできた点で学術的、社会的意義がある。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-01-30  

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