研究課題/領域番号 |
21K15795
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
谷 幸太郎 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学研究所 計測・線量評価部, 主任研究員 (40736071)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 内部被ばく / 核医学 / 体内動態モデル |
研究開始時の研究の概要 |
放射性薬剤を体内に投与する核医学において、被ばくを最小限に抑えながら効果を最大化するためには、患者ごとに異なる薬剤の体内挙動を把握する必要がある。本研究では、放射性核種であるTc-99mで標識した合成糖たん白(Tc-99m-GSA)を使用した肝シンチグラフィを例として、放射性薬剤の代謝の違いを考慮した内部被ばく線量の評価手法を確立する。また、本手法を肝シンチグラフィの対象となった肝がん患者に適用し、肝機能の状態に起因する内部被ばく線量の個人差について明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、放射性核種であるTc-99mで標識した合成糖たん白(Tc-99m-GSA)による肝シンチグラフィを例として、患者ごとに異なる放射性薬剤の代謝を考慮した内部被ばく線量の評価手法を確立することを目的としている。本年度は、以下の内容について実施した。 (1)Tc-99m-GSAによる肝シンチグラフィの対象となった肝がん患者について、薬剤の投与から30分後に実施したガンマカメラ(Siemens E.cam Signature Series)による全身撮影の画像を解析し、心臓及び肝臓への放射能の残留量を評価した。 (2)全身撮影の直前に実施したダイナミック撮影で得られた画像に含まれる肝臓及び心臓に対して設定した関心領域における計数率と残留量の関係から、各関心領域に対するガンマカメラの感度を評価した。 (3)これまでに構築したTc-99m-GSAのコンパートメントモデルにおける血液及び肝臓に関連する移行速度を患者ごとに最適化し、心臓及び肝臓に含まれる放射能の時間変化を再現した。 今後、最適化した移行速度に基づき、Tc-99m-GSAの尿中・便中排泄に至る体内動態モデルを解析し、内部被ばく線量を計算する。内部被ばく線量の計算にあたっては、各患者のCT画像から作成する数値ファントムを使用して体格の違いも考慮する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、(1)Tc-99m-GSA投与後の肝シンチグラフィに関する全身撮影画像の解析、(2)ダイナミック撮影における肝臓及び心臓の関心領域に対するガンマカメラの感度評価、(3)Tc-99m-GSAのコンパートメントモデルにおける肝臓及び血液に関連する移行速度の最適化を予定通り実施したため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は以下の点について研究を進める。 (1)最適化した移行速度に基づき、体内動態モデルの各コンパートメントにおける放射能の時間変化を表す連立微分方程式を数値的に解析し、体内のTc-99mが排泄又は減衰によって消失するまでの各臓器・組織での崩壊数を評価し、内部被ばく線量を計算する。 (2)内部被ばく線量の計算にあたり、各患者のCT画像から数値ファントムを作成し、特にTc-99m-GSAによる被ばく線量の高い肝臓や胆のうの大きさや形状を考慮する。
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